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2011年10月21日(金) 19:21 |
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妻放置死裁判、夫に懲役3年
寝たきり状態だった妻を十分に介護せず、放置し死亡させたとする男に実刑判決です。 岡山地裁は「妻を人間として扱っていたとは言えない」とし、被告の男に懲役3年を言い渡しました。
被告の男に言い渡された実刑判決。 裁判長は判決理由の中で、被告が「妻を人間として扱っていたとは言えない」と述べました。 この裁判は、笠岡市の無職・東山広和被告が、保護責任者遺棄致死の罪に問われているものです。 判決などによりますと、東山被告は今年1月、寝たきり状態だった妻・はるみさんに対し、十分な介護をせず、放置し死亡させたとされています。 発見当時のはるみさんは身長が155センチ、体重は27キロしかなく、生活していた離れはゴミや汚物が散乱していた状態でした。 はるみさんと東山被告ら家族とのやりとりは携帯メールが中心で、これまでの裁判では、はるみさんが家族に宛てたメールの内容が明らかにされました。 これまでの裁判で、検察側は「衛生状態は劣悪で人間の尊厳をないがしろにした」などと懲役5年を求刑、一方、弁護側は「はるみさんは携帯電話で警察や消防に保護を求めることもできた」などと、執行猶予付きの判決を求めていました。 21日の判決で、岡山地裁の森岡孝介裁判長は「家族に見放され、死亡した被害者の無念は察するにあまりある」としながらも、劣悪な環境だったことについて、「片づけをせず、衛生状態にこだわらない妻の性格などが影響している面があったことは否定できない」などとして、東山被告に懲役3年を言い渡しました。 東山被告の弁護士によりますと、東山被告は「自分に責任があるので判決を受け入れる」などと話しているということで、控訴はしない方針だということです。
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