東京ぶらぶらスイーツ
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No swewts no life!
chicoさん
黒を基調とした店内で、光るスイーツはまさに宝石!
Q.お客さんはどんな方が多いですか?
A.男性と女性が半々くらいかな。ほかの店に比べるとなぜか男性が多いみたい。
――シックな雰囲気で男性にも入りやすいからかもしれないですね。お店作りで意識されたことは?
宝石店をイメージして作りました。宝石(=ケーキ)が並ぶショーケースだけが光って存在感を放つような感覚にしたくて、お店のカラーは白と黒だけに抑えています。
Q.スイーツ業界にのぞむことなどありますか?
A.すでに日本もフランスと同じくらいのレベルになって、クオリティの高いものを追求できているお店ばかりなので、その中でユニーク性、自分の合う味を探してもらいたい。フランスでなく日本だからこそ味わえる味がきっとあると思うので、作り手も食べ手もそういうのを取り入れた味を開拓してほしいですね。
たとえば日本ならではのモンブランとかショートケーキ、ロールケーキ・・・・・・ふわふわして口どけいいものがやはり日本では好まれます。ロールケーキは最近(5月から)うちでもはじめましたが、フランス人が作るロールケーキということで、日本人シェフが作るのとはまた違う感覚で、アイデンティティ、個性が出ていると思うので楽しんでほしいです。
具体的に違うと思う部分は、ビスキュイ自体が柔らかいだけじゃなく、それ自体に味をしっかり入れこんでいるところ。食べてみると黒糖、卵など素材自体の主張がしっかりあると思います。
本当は最初、ロールケーキを出したくなかったんです、フランス人なので。でもやっぱり来ていただいたお客さまから、ロールケーキありますか?って声が多く、日本にいるのだし、よろこんでもらえるならぼくらしいロールケーキをやろうって、お客さまの声から柔軟になれました。
今はプレーンと黒糖の2種類ですが、今後モンブラン、キャラメルなど、どんどん味を変えて作っていきたいですね。
4席のみですが、イートイン席もあり。
Q.仲のいいシェフはいらっしゃいます?
A.パリセヴェイユの”ヨシ”(金子シェフ)、ル・ポミエのマドレーヌさん、エコール・クリオロのサントスさん、イナムラショウゾウさん、フラウラの桜井さんなどたくさんいます。
中でもヨシは10年来のおつきあい。ぼくがパリの『ラデュレ』で働いているときに研修生としてヨシが来たのが出会いです。ぼくらがお店を開くときにはいろいろ相談に乗ってくれました。業者はここがいいとか教えてもらったり、業者に電話をかけてくれて、「今度2人がお店を開こうとしているから相談に乗ってあげて」ってひとこと言ってくれたり、惜しみなく助けてくれたんですよ。
Q.スイーツ以外で好きなものは何ですか?
A.ワインです。
――ワインをスイーツに使うことは?
驚きもあり、きっとお客様を惹きつけるとは思いますが、実際やるとどうしてもワインの本当のおいしさが引き立たないので作りません。
たとえばフルーツと煮詰めたようなものはできるでしょうけど、それ自体をムースにしたりとかいうのは難しい。アルコールとかの風味は感じるかもしれないけれど、本来のアロマは決して出せない。
やっぱりスイーツを食べながら飲むほうがいいと思います。合わせるなら甘いお酒でしたらバニラとか甘みの強いスイーツを、赤ワインだったらやっぱりチョコレート系、シャンパーニュもチョコ系が合うと思いますよ。
Q.マイブームは?
A.おみこし。
お祭りにすごく興味があって、先日にはついにふんどししました!!! フランス人の友人に誘われてお祭りに行って、みんなでふんどししておみこしかついだんです。すごく楽しかった。
日本の伝統文化も、みんなでひとつのものを担ぐっていうチームワーク性も、いいなぁと思います。9月には中目黒のよさこいも行くつもり。
Q.趣味や特技は?
A.特技はローラーブレードです。
フランス人はけっこうみんな上手。フランスはメトロとかストが多いので、けっこうみんなローラーブレードで会社行ったりするんです。実用的でしょ(笑)
ショーケースの向こうには、鮮やかな手つきでお菓子を仕上げるジェロームシェフの姿が。
Q.行ってみたいところはありますか?
A.北海道! 沖縄もずっと行ってみたかったのですが、最近ついに行ってきました。
―さっそく「オキナワ」という黒糖ロールケーキになってますよね? すでにある「ホッカイドウ」(ケーキ)はイメージで?
そう、北海道の冬景色。聞くところ、北海道はフランスのカンパーニュの風景に似ているそうですね。ぜひ冬に行ってみたいです。寒がりなのに雪が降るとずっと外にいるくらい雪好きだから。
あとはバリやオーストラリア、ロシアも行ってみたい。もし行ったらそのイメージのケーキも作ると思いますよ。