「75トン級ロケットエンジン、独自開発できる」

-ロケット先進国との協力も模索するのか。

 「米国や欧州は、価格を非常に高くつり上げた。日本・中国・インドは、韓国に技術を供与する気がなかったり、国際条約の問題がある。協力してくれそうな国はロシアとウクライナだけだ。現在、ウクライナのユージュノエ(ムグンファ衛星を打ち上げたゼニット・ロケットと、アリラン5号を打ち上げたドニエプル・ロケットの開発元)との間で、技術導入のための集中的な話し合いを行っている」

-そうなると、独自開発とはいえないのでは。

 「百パーセント独自開発というものは、世の中のどこにも存在せず、そうする必要もない。小さな部品一つのために韓国に工場を作っていたら、事業はうまくいかない。エンジンや燃焼試験施設のように、金を掛けても手に入らないものだけを韓国が手掛ける」

-国内外の報道では、ロシアの弾道ミサイルや宇宙ロケットのエンジンを韓国に持ち込んだとか、導入を試みたという話が出ているが。

 「そんな話も聞くが、事実についてはごく少数の人しか知らない。その人々は、知っていても話せないだろう」

-海外では、韓国型ロケットが武器に転用されかねないという疑惑もあるが。

 「武器の世界には、トップだけが存在する。2位、3位は必要ない。弾道ミサイルとして使用するつもりなら、いつでも発射が可能な固体燃料ロケットを開発しなければならない。あくまでも韓国型ロケットは液体燃料ロケットだ」

-これまで兵器開発に携わってきたが、宇宙ロケット開発に参入した理由は。

 「羅老号の第1次・第2次打ち上げ失敗の原因分析に参加した。その時、休みも盆正月もなく狂ったように働いた。何の報償もなかったが、“宇宙”という単語はとても魅力的だった」

-羅老号と韓国型ロケットの間につながりはあるか。

「1段目ロケット以外は全ての工程に携わったため、(これまでの経験が)役に立つ。発射場や発射台の建設経験も活用できる。羅老宇宙センターも、拡張すれば使用できる」

 朴団長は、慶北大学で機械工学の修士・博士学位を取得し、1978年から今年まで国防科学研究所で誘導兵器(ミサイル)の開発業務を担当してきた。

大田= 李永完(イ・ヨンワン)記者
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