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2011-09-19

パターン認識の基礎がよくわかる入門書 「音声認識システム」 荒木雅弘

| 22:23 |   パターン認識の基礎がよくわかる入門書 「音声認識システム」 荒木雅弘を含むブックマーク   パターン認識の基礎がよくわかる入門書 「音声認識システム」 荒木雅弘のブックマークコメント

学生時代、ロボティクス研究をしていて、制御システムが持っているパラメータ機械学習をさせるシステム構築した経験があるので、パターン認識機械学習の経験があるのですが、

実際に仕事に役立てるとなると少し実力不足ということで、基礎から力をつけるという目的で、荒木雅弘著「音声認識システム」を購入しました。

この本は、入門書になりますが、パターン認識の全体感からシステム構築まで一気に経験できる良書となっていましたので、ご紹介します。


パターン認識機械学習って何?


人間が知覚できる画像・音声などの情報をパターンと定義。

パターン認識は、あるパターンをあらかじめ定められた複数の概念(クラス)のうちひとつに対応させる処理の事を言います。

例えば、ある音楽を聞いて、「これはロックだ」とわかるのであれば、それは、聞いた音データを複数のジャンル(クラス)からひとつに対応させたことになります。

これを自動で行ってくれるシステムを構築することで、データ入力されたものがどのようなものかを回答してくれるようになります。それを本書では、音声認識システムを構築することで、パターン認識の基礎を学ぶ内容になっています。

それでは、機械学習というのは、パターン認識とどのような関係を持っているのでしょうか?

高精度にパターン認識させるため、このシステムをたくさん教育させます。

人間と一緒ですね。この教育させるとき、システムが学べる方法を機械学習という技術を取り入れています。

その仕組みは、とっても簡単です。

ある問題を与えて、それをシステムに解いてもらいます。

答え合わせをして、システムの回答が間違えていれば、間違えていたことを教えるという内容です。


パターン認識を何に使うか


一般的にパターン認識システムを利用する主目的は、人間が行っている単純作業のう、ある基準で仕分けする作業を自動化させるために利用します。

特に、コンピュータは大量のデータ処理を行う事ができますので、例えば、郵便物仕分けなどに効果を発揮します。

恐らくamazonのリコメンド機能もこのようなパターン認識技術が使用されているのかと思います。

「簡単な人間の思考部分を担う」サービスにより、大幅に能率があがる分野もあるかとおもいますので、色々と考えただけでわくわくしますね。


本書の良いところ


さて長い前置きになりましたが、本書の良いところをいくつか挙げてみます。

  • パターン認識の構造が明確にし進めているため、なにを学べば良いか理解しやすい

 ちょこっとかじっただけだと、正確にパターン認識の仕組みを理解していない可能性がありますが、この本では、頭の中がかなり明確になりますので、どのような応用が可能か、もしくはこの分野では利用できないなど、先を見通す力がつきます。


 理論を学べば、分かった気にはなりますが、深く理解できないのは、多くの方が感じている事だと思います。実際に、仕事でシステムを構築する際に、どのような技術が必要で、どのように組み立てるべきか、を理解していないと何も進める事ができないでしょう。


長く書きましたが、本書を入門書にするのは本当に最適だと思われます。

ここから本格的に学びたい方、違う機能を持ったパターン認識システムを構築する方は、ビショップの機械学習など、自分の目的にあった書籍を探す必要があります。

二つほど、書籍を下に示しましたが、これは、私が次に勉強しようとしている書籍です笑

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