老舗百貨店として長年ライバル関係にある三越と松屋が19日、初の共同イベント「ギンザファッションウィーク」を東京・銀座の店舗で始めた。東日本大震災後の消費回復が遅れる中、銀座・有楽町地区では低価格ファッションブランドや百貨店の紳士服専門館などが進出し、顧客獲得競争が激化。両社は30〜40歳代の働く女性をターゲットに囲い込みを強化し、対抗する。
共同イベントは今月25日まで。期間中、買い物袋に共通のロゴを施すほか、共同企画の婦人服や化粧品を限定販売。食品フロアでも、ケーキなどスイーツ類の強化で女性客の来店を促す。
松屋銀座の上野一郎店長はイベント開会式で、「大震災後、銀座は郊外店よりも客足の戻りが遅れた」と、危機意識から共同企画に踏み切ったことを説明。銀座三越の安達辰彦店長も、「百貨店自体が下降トレンドにある中、銀座を街ぐるみで盛り上げる必要がある」と強調した。
[時事通信社]