十八銀行(長崎市)は20日、久留米支店(福岡県久留米市)に勤務していた40代の元パート行員女性が、顧客11人の口座から現金計約1億3400万円を引き出し着服していたと発表した。7日付で解雇。福岡県警に20日、被害を届け、近く刑事告訴する方針。
同行によると、元行員は2003年8月-今年9月、親戚やその知人11人を勧誘して定期口座を開設させ、不正に繰り越し処理して作った2冊目の通帳を使い口座から現金を引き出していた。
使えなくなった元の通帳は顧客に渡し、記帳が必要になると通帳を預かって残高欄を巧妙に切り貼りするなど隠蔽(いんぺい)工作をしていた。解約時などには別の口座から金を引き出して工面していたという。
9月に被害者の家族から問い合わせがあり発覚。元行員は「消費者金融の借入金返済や生活費に使った」と説明しているという。未返金の約9600万円は同行が弁済する。
=2011/10/21付 西日本新聞朝刊=