日本統治下の北朝鮮・平壌にあった日本人学校「平壌(へいじょう)若松小学校」の最後の同窓会が18日、福岡市内のホテルで開かれ、全国から約90人の同窓生が参加し子どものころの思い出を振り返った。
同窓会は、学友たちの消息を確かめあおうと、1956年から2年おきに催してきたが、高齢化のため今回で幕を閉じることになった。中には最後の会と聞き急きょ参加した人や、数十年ぶりに再会した人たちも。
同窓生たちは校歌を斉唱したり=写真、かつて学芸会で発表した舞を披露したりした。熊本市から訪れた野田武信さん(80)は「同窓会は、引き揚げという苦労を共に乗り越えてきた仲間たちと語り合う場所だった」と寂しげに話した。
同窓会長の竹中美恵子さん(79)=福岡市東区=は「国の盛衰を経験してきた私たち。今後も心は一つで生きていきたい」と述べた。
=2011/10/20付 西日本新聞朝刊=