NTTドコモは18日、年末から春の商戦向けに、高速携帯電話サービス「Xi(クロッシィ)」に対応した製品などスマートフォン(スマホ=高機能携帯電話)14機種を発売すると発表した。端末やサービスの拡充で米アップルの「iPhone(アイフォーン)4S」を擁するKDDIとソフトバンクに対抗する。
ドコモの山田隆持社長は18日開いた発表会で、「端末、サービス、ネットワークの3本柱でアイフォーンに十分対抗できる」と自信を示した。
ドコモが今回投入するのは米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」などを搭載したスマホが14機種、従来型の機種が8機種。既存の携帯電話の上位機種を廃止し、端末の商品カテゴリーを再編成。新機種の約6割をスマホとした。
目玉となるのが「Xi」に対応した韓国サムスン電子や富士通製などの4機種。現行の第3世代携帯電話の約5倍となる最大毎秒37.5メガ(メガは100万)ビットの通信速度を持つスマホを初めて投入した。KDDIの高速無線「WiMAX」とほぼ同じ速さで、ホームページなどをよりスムーズに閲覧できる。
情報配信サービス「iモード」をスマホに移植した「dメニュー」サービスや、高速携帯向けの24時間通話し放題の新料金体系も発表。携帯電話で24時間無料で通話できるサービスは初めて。Xiの利用者向けには11月から月額1480円でドコモ回線同士で通話が24時間し放題となる定額制料金も導入する。
さらに11月には「アンドロイド」の最新版を搭載した「ネクサスプライム」も発売する。同機種はグーグルとサムスン電子が国際的な戦略機種として19日に発表する。
ドコモが相次ぎ端末やサービスを拡充するのは、KDDIやソフトバンクのアイフォーンが確実にシェアを奪っていることへの危機感があるからだ。
調査会社のBCN(東京・千代田)によると、アイフォーンを発売した14日を挟んだ10~16日、全国家電量販店のスマホ販売に占める携帯電話会社別シェアでは、ソフトバンクとKDDIが急拡大し、共に4割に達した。4Sの販売台数ではソフトバンクがKDDIを約6%上回った。前週首位のNTTドコモはシェア17%に後退した。
ドコモも「14日から4日間で転出が2.5倍に増えた」(山田社長)と認める。日経産業地域研究所が14~15日に実施した調査では、NTTドコモの利用者の約3割がアイフォーン4Sの購入に関心を示している。
ドコモはXi対応スマホ投入を機に、高速携帯電話サービスの基地局投資も前倒しする。2014年度に人口カバー率で98%に拡大する考えだ。新サービスをいかに早く浸透させるかが、利用者つなぎ留めの正否を握る。
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