オーラルセックスが男性咽喉がんの原因か-喫煙より怖いと研究報告
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aX99yU4z0gFI
10月3日(ブルームバーグ):
喫煙よりむしろ女性とのオーラルセックスを通じ悪性腫瘍関連のウイルスに感染し咽喉がんにかかる男性の方が多い可能性がある-。
米誌ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(JCO)にこうした研究報告が掲載された。
この報告によれば、研究者らは2004年まで20年間にわたって集めた咽喉腫瘍の症例271件を調査。
口腔がんのヒト・パピローマウイルス(HPV)に関連した口腔がんの割合が約16%から72%に急増したことが判明したという。
主に男性が発症するHPV関連の咽喉腫瘍の症例は20年までにHPVが引き起こす子宮頸(けい)がんより広がる公算が大きいとしている。
オハイオ州立大学のがん専門医でこの報告書の執筆者でもあるモーラ・ジリソン氏は、生殖器感染で知られるHPVが咽喉にも感染し、
がんの原因となる可能性があることが判明したことで、米2位の製薬会社メルクに対し子宮頸がん予防ワクチン「ガーダシル」が
HPVの咽喉感染を予防するかどうかを検証する大規模な検査を実施するよう求める圧力が高まる可能性があると指摘した。
研究報告によれば、HPV関連の咽喉がんは急速に増えており、20年までに米国で8700人に症例が見られることになる見込み。
そのうち7400人は男性。
子宮頸がんの患者数は7700人になるという。
ジリソン氏は、20年を過ぎてすぐにこうした男性の患者数が子宮頸がんの患者数を上回るだろうと語った。
最近まで頭部と頸部(けいぶ)のがんは比較的、非若年層が中心で喫煙と飲酒に関連していた。
ジリソン氏は、HPV関連の頭部・頸部がんは30-50歳代の男性に多く、女性の発症が男性よりずっと少ない理由ははっきりしてないと述べた。
研究報告は、HPVと関連のない口腔がんが減少しており、これは米国での喫煙が減っていることを反映するものだとしている。