(2011年9月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
ウラジーミル・プーチン首相の大統領復帰はほぼ確実〔AFPBB News〕
ソビエト連邦の崩壊から20年。ロシアが民主主義を受け入れるかもしれないという期待の末に、こんな羽目になってしまうとは・・・。1人の人物で構成されているロシアの有権者は先日、ウラジーミル・プーチン氏を来年、大統領職に復帰させる決断を下したのだ。
プーチン氏の人気はかつてほどではないものの、同氏の復帰はほぼ間違いない。ロシアの政治システムは厳しくコントロールされているため、有力な対抗馬が来年3月の大統領選挙に打って出ることはできない。
実際ここ数年間は、そのような対抗馬が姿を現す機会など全く与えられてこなかった。
ロシアは今後、国のあらゆる資源を動員して、プーチン氏の大統領復帰を確実なものにしようとするだろう。同氏は新しい選挙制度*1の下、来年から最長で12年間大統領を務める可能性がある。
この決定の重要性を誇張して論じるのは誤りだ。プーチン氏は結局、ドミトリー・メドベージェフ氏が大統領を務めている間もずっとロシアの最高指導者のままだった。そしてメドベージェフ氏が上げた成果はがっかりするほど少なかった。
憲法に定められた最上位の職にプーチン氏が復帰することは、弟分のメドベージェフ氏より高い人気をいまだに誇っているという点で、少なくとも一片の民主主義を維持することになる。
危険をはらんだ一歩
とはいえ、プーチン氏の大統領復帰は退行的で危険をはらんだ一歩である。メドベージェフ氏は、少なくとも言葉の上では、ロシアが切に必要としている政治・経済の近代化の重要性をしっかり認めていた。
自分自身の政治チームや支持基盤を構築することはできなかったが(これは致命的な手抜かりだ)、同じような考えを持つアドバイザーたちと知り合うことができた。メドベージェフ氏が大統領に再選されれば、自らの立場を強化して改革を実行し始める機会をついにつかめた可能性もあっただろう。プーチン氏の影響力が衰え始めていたら、特にそうだと言えた。
プーチン氏がずっと影響力を保持してきた理由の1つは、彼が大統領に復帰する可能性があることに求められるからだ。
*1=新制度では、任期が現在の4年から6年に延長される
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