タイ記録的洪水 アユタヤ県で100匹余りのワニ逃げ出す トラやヘビも逃げ出した可能性
記録的な洪水が続くタイで、大潮のピークを迎えた16日も、断続的に強い雨が降った。バンコク中心部への被害拡大を防ぐため、当局は、厳戒態勢を続けている。
16日、大潮のピークを迎えた首都バンコクでは、街を流れるチャオプラヤ川の水位が、例年の増水時よりおよそ1メートル高い、2メートルに達した。
中心部での大きな被害の報告は入っていないが、郊外では各地で水の流入が続き、浸水の危機にさらされるところが相次いでいる。
バンコク郊外の工業団地では、すぐ近くにまで迫った水が、さらに上昇を続けており、堤防の上に、さらに土のうを積み上げる作業が続けられていた。
日系企業関係者は「何としてもね、踏みとどまって。何億っていう設備だからね」と話した。
タイでは、16日までに5つの工業団地で冠水や浸水の被害が出ていて、日系企業も、およそ300社が被災した。
大潮のピークは越えたものの、月末にかけて、雨期明け前の大雨の時期を迎えていて、タイ政府は、引き続き警戒を呼びかけている。
また、現地からの報告によると、バンコクに近いアユタヤ県で、100匹余りのワニが逃げ出し、保健当局が生け捕りを条件に1匹あたり1,000バーツ、日本円でおよそ2,500円の賞金をかけて、捕獲を呼びかけているという。
このワニは、観光向けやワニ皮用に飼育されていたもので、養殖農家が洪水で避難している間に逃げ出したのではないかとみられている。
また、トラやヘビも逃げ出している可能性もあるということで、保健当局は注意を呼びかけている。
(10/17 10:32)