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福島の不安解消へ 本格除染開始 首相も視察

民家の庭に置かれた線量計を見る野田首相=18日午前、福島市大波地区

 福島市は18日、2年後に市内全域の空間放射線量を毎時1マイクロシーベルト以下にすることを目指し、本格的な除染作業を開始した。
 同市を訪れた野田佳彦首相が作業を視察、市担当者から除染の進め方について説明を受けた。初日は比較的線量の高い市東部の大波地区の住宅1軒で、市の委託業者の作業員約10人が高圧洗浄機で屋根と壁を洗い、重機で庭の土を剥ぎ取った。
 除染前、毎時3.0マイクロシーベルトだった庭の線量は除染後に0.2〜0.3マイクロシーベルトにまで下がった。
 除染した住宅に住む代行運転手須田義春さん(61)は「放射能が怖くて大波からどんどん人がいなくなった。もっと早く除染に取り組んでほしかった」と話した。
 市は9月に「ふるさと除染計画」を策定し、毎時2.5マイクロシーベルト以上の住宅は市が除染を実施することを決めた。それより線量が低い住宅は住民と協力して除染するが、屋根などの危険な場所は市が実施する。
 除染で剥ぎ取った土は国が中間貯蔵施設を用意するまで、それぞれの敷地内に仮置きする。
 瀬戸孝則市長は「中間貯蔵施設がいつできるのか分からないと、住民に仮置きの期限を説明できない。不安解消のため国は早く方針を示してほしい」としている。


2011年10月19日水曜日


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