防衛関連の業界団体「日本航空宇宙工業会」(SJAC)のパソコンが情報を盗み取る不正プログラムに感染していたことがわかった。盗んだ情報を利用した標的型メールが川崎重工業に送られていたことも判明。警察当局は、機密情報を狙ったサイバー攻撃とみて分析している。
捜査関係者によると、川崎重工業には8月26日夜、実在のSJAC職員になりすまし、「資料事前送付」のタイトルが付いた標的型メールが送られた。この職員は約10時間前、同じタイトルで文面の似た正規メールを関係者に送信していたが、送信先のうち同僚職員のパソコンが不正プログラムに感染していたという。同僚職員のパソコンから正規メールが盗み取られ、そのタイトルや文面が標的型メールに悪用されたとみられる
毎日新聞 2011年10月16日 東京朝刊