九州新幹線を利用した人の割合は市民4人に1人で、その6割強が運賃やダイヤに不満-。福岡県大牟田市が行った九州新幹線に関する市民アンケートで18日、こんな結果が出た。九州新幹線の沿線自治体がこうした調査を行ったのは初めて。古賀道雄市長は20日、JR九州の唐池恒二社長に結果を伝え、来春のダイヤ編成に生かしてもらう考え。
調査は9月12-21日に実施。市民千人(15歳以上)を無作為に抽出してアンケートを郵送し、395人から回答を得た。それによると、九州新幹線を「利用した」のは93人(23・5%)。このうち、新大牟田駅の利用者は78人(84%)だった。
同駅利用者に新幹線の満足度を聞くと、運賃について「不満」「やや不満」は計64・1%、運行ダイヤも「不満」「やや不満」が計61・5%。新幹線を利用していない人に理由を尋ねると、最も多かったのは「運賃が高い」で18・4%(131人)。「自宅から駅が遠い」も18・3%(130人)だった。
「運賃が高い」と答えた131人に新大牟田-博多間の「利用しやすい運賃」(片道)を聞いたところ「1001円-1500円」が45・8%で最多。次いで「千円以内」の21・4%だった。JR九州は10月1日から、2枚組みの新割引切符(博多-新大牟田間は片道2千円)を導入している。
このほか、JRと西鉄の大牟田駅利用者千人(416人回答)にも調査を実施。JR利用者261人からは新幹線開業後、「在来線のダイヤが不便になった」との不満が相次ぎ、要望として「快速列車を増やしてほしい」が31・3%、「朝夕の特急増発」を求める意見が23・4%あった。
=2011/10/19付 西日本新聞朝刊=