18日午後2時15分ごろ、福岡県岡垣町黒山の松林で、同町立岡垣東中の生徒ら57人がスズメバチに刺され、救急車などで病院に搬送された。福岡県警折尾署によると、全員軽傷で命に別条はないが、経過観察のため生徒8人が入院した。
同署によると、ハチに刺されたのは同校の生徒52人、教諭3人と、現場に駆け付けた小学教諭1人と警察官1人。生徒たちは同日、町内の全7小中学校による海岸清掃活動に参加。作業を終えて学校に帰る途中の松林でスズメバチの集団に襲われた。
学校関係者によると、2列で松林を進んでいたところを頭や腕、脚などを刺され、「痛い」と叫んでうずくまる生徒が続出したという。刺したのは体長2センチ程度のキイロスズメバチで、松の幹の高さ約1・5メートル付近の穴に巣を作っていた。巣は同日中に薬物で処分された。
北九州市立いのちのたび博物館の上田恭一郎学芸員によると、スズメバチは冬場を控えた10月ごろ、大きくなった巣を守るために外敵を一斉に襲う習性があるという。
=2011/10/19付 西日本新聞朝刊=