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事件
【平野復興相発言】怒りの被災者「母はバカだから死んだのか」
2011.10.18 20:49
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「母はバカだから死んだのか」-。平野達男震災復興担当相の「(津波から逃げなかったバカなやつがいます」という発言。前任の松本龍氏が「知恵を出さないやつは助けない」と発言して辞任してからわずか3カ月、被災地の思いを踏みにじる発言に、地元や識者からは、怒りを通り越して驚きあきれた声が上がった。
「おふくろは足腰が悪くて逃げたくても逃げられなかった。バカだから死んだの? 大臣、議員として以前に人としてありえない。辞職どころではすまされない」
宮城県南三陸町の無職、三浦達也さん(43)は声を荒らげた。
津波当日、母親は自宅2階にいた。「足腰が悪いから、外に逃げるより2階にいた方が安全だと思った」。しかし、母親は津波で家ごと流されて亡くなった。「なんで連れて逃げなかったの」。母親の友人に責められたこともあった。「今も悩んでつらい。あの時を知らないやつに何も言われたくない。みんな必死だった」と三浦さんは話す。
知人の消防署員は、救助に向かう途中で亡くなった。近所の自転車店の店主は、顧客の自転車を守ろうとトラックに積んでいる最中に流された。友人は妻と3歳の子を亡くし、4カ月の子はいまも見つからない。「亡くなった2万人の遺族の前で言えるの? 唖然とするしかない」。三浦さんの怒りは収まらない。
平野氏の発言があった福島県二本松市では、9月のコメの放射性物質の予備調査で国の暫定基準値ちょうどの500ベクレルのセシウムが検出され、今月6日の本調査でようやく安全が確認され、18日に初出荷が始まったばかりだった。
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