(CNN) イランの指示で駐米サウジアラビア大使の暗殺を企てたとして米連邦捜査局(FBI)に逮捕された容疑者は、何事もいいかげんでとてもテロ計画に加担できるような男ではなかった――。同容疑者を知る複数の友人がそう証言している。
米司法省は11日、イラン革命防衛隊メンバーと共謀して大使の暗殺を謀ったとして、イラン系米国人のマンスール・アルバブシアル容疑者(56)を殺人未遂、大量破壊兵器使用未遂、テロ未遂の容疑で逮捕したことを明らかにした。
しかし2000年の約1年間、同容疑者とともに自動車販売業を営んでいたデービッド・トムシャさんは、「(FBIは)007を追っていたのかもしれないが、捕まったのはMr.ビーンだ」と話す。Mr.ビーンは突飛な行動で笑わせる英国の人気コメディの主人公。
アルバブシアル容疑者はウイスキーのジャックダニエルズが大好きなことから「ジャック」の愛称で呼ばれていたという。トムシャさんは「何事もいいかげんでどんな物でもなくしてしまい、車の年代もいつも間違えていた。彼が89年型だと言った車は85年型だったりする。彼が言った年代が正しくないことだけは確かだった」と振り返る。私生活でもいつも料金の支払いを忘れるなど、「妻がいなければホームレスになっていたはず」という生活ぶりだったという。