目の不自由な人が駅のホームから転落して電車にはねられ亡くなる事故が相次いでいますが、会計検査院が駅のバリアフリー対策を調べた結果、全国の139の駅で国の基準を満たしていないことが分かりました。
会計検査院は、全国のJRと私鉄それに地下鉄で、バリアフリー対策を取っている929の駅について点字ブロックやスロープなどの設置状況について調べました。駅のバリアフリーについては国土交通省が基準を設けていますが、調査の結果基準を満たしていない駅が139ありました。具体的には、弱視の人がスロープの傾斜を識別できるよう求めている色分けについては、47の駅でできていませんでした。また、階段の上と下に設置する警告を示す点字ブロックは19の駅で置かれていなかったほか、階段やスロープの手すりの部分に案内の点字がない駅が16ありました。さらに国の基準は満たしているものの、ホームの点字ブロックが破損していたり点字ブロックの上に物が置かれていたりする駅もあり、目の不自由な人の安全が確保できない駅は全国で405に上っています。会計検査院はバリアフリー対策を取っていても障害者が安全に移動できない駅が多いとして国土交通省に改善を指導するよう求める方針です。