中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

斎藤、涙の敗退…WS遠かった… 震災、故障…激動の2011に幕

2011年10月18日 紙面から

◇ナ・リーグ優勝決定シリーズ 第6戦

 【ミルウォーキー(米ウィスコンシン州)穐村賢】斎藤、涙の敗退−。大リーグのポストシーズン(PS)は16日(日本時間17日)、ナ・リーグ優勝決定シリーズ第6戦が行われ、カージナルス(ワイルドカード)がブルワーズ(中1位)を12−6で破って通算4勝2敗とし、5年ぶりのリーグ制覇を飾った。ブルワーズの斎藤隆投手(41)は2イニングを1安打無失点。敗退後は地元仙台が大震災に見舞われ、自身も故障で戦線離脱など激動の今季を振り返り、涙した。ワールドシリーズは、カージナルスがア・リーグ覇者レンジャーズをホームに迎え、19日(日本時間20日)に開幕する。

 涙が止まらない。ぼう然とロッカーの前に座り込んだ斎藤は「非常に悔しい」と目を真っ赤にしながら、チームメートからねぎらいのハグを受けた。レネキー監督が「ありがとう」と声をかけるとさまざまな思いが胸を駆け抜けた。1年契約の今シーズン。「みんなにありがとうといわれると言葉にならない」。人目もはばからず、目頭を押さえ、何度も涙をタオルで拭った。

 今季は野球人生を左右する危機に見舞われた。キャンプ中の3月11日、東日本大震災で故郷の仙台が被災。一時は戦列を離れ、帰国も考えた。家族の強い願いで野球に打ち込む決断を下したものの、開幕直後に左脇腹を痛めて離脱し、戦列復帰は7月。奮闘した上の結末は悔しい敗退だった。「ファンの方、家族に支えられながら、言葉にならない思いはいつもある。何とかチャンピオンになって、みんなの元に、仙台に帰りたかった」と無念さをかみしめた。

 今PSで、ベテラン右腕の安定感は際立っていた。この日も「何点差離れてもあきらめずに」という思いを胸に、5点ビハインドの6回にマウンドへ。この日本塁打を放っていた主砲プホルスを見逃し三振に打ち取って“キラーぶり”を見せつけるなど、昨年5月27日以来の2イニング登板を難なくこなし、今PS6試合連続無失点。それでも、自身初のワールドシリーズ進出には届かなかった。

 今年起きた悲惨な天災は、投手として、人としての幅を広げた。「ずっとここで終わるんじゃないかなって、ギリギリでゴールのラインを引いていたが、震災があって違う気がした。野球って生き死にじゃない。自分でゴールを遠くに設定することが可能と思えるようになった。それまでいつ終わってもいいと思ってたが、今はそれ自体がナンセンス。今やれてることをどう楽しむか。やっぱりやめられない」。斎藤隆、41歳。プロ20年目の涙を、来年は笑顔に変えるため、もう一度、メジャーの舞台に戻ってくる。

 

この記事を印刷する

PR情報

Ads by Yahoo!リスティング広告



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ