仙台市 中国にパンダ借り受け要望
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仙台市 中国にパンダ借り受け要望

10月17日 14時3分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

仙台市の奥山市長は、東日本大震災からの復興を力づけてもらおうと、市内の動物園に中国からパンダを借り受けられないか中国政府に働きかけを始めました。

仙台市の奥山恵美子市長は、市立の八木山動物公園に中国からジャイアントパンダのつがいを借り受けて飼育できないか、中国政府に対して働きかけを始めたことを、17日、取材に対して明らかにしました。奥山市長は、先月、東京の中国大使館を訪れて程永華駐日大使と面会し、パンダを借り受けられないか、直接、要望したということです。程大使は「ワシントン条約でパンダの移動は難しい面があるが、市長の意向は中国政府に伝える」と答えたということです。中国からのパンダの貸し出しでは阪神・淡路大震災から5年後の平成12年に、神戸市の王子動物園につがいのパンダが貸し出され、その後の10年間におよそ1400万人が訪れたということです。奥山市長は「パンダが来れば被災地の子どもたちも喜んでくれるだろうと思う。仙台市だけで実現できることではないので、いろいろな方の助けをいただきたい」と話し、日本政府にも協力を求める考えを示しました。これについて、藤村官房長官は午前の記者会見で、「実現すれば政府としても喜ばしいことだ。パンダというのは子どもたちにも希望と夢が少し出てくるのかなと思う」と述べました。そのうえで、藤村長官は、「一義的には地方自治体と中国の話なので、現時点で日本政府として具体的に中国と交渉している事実はない。ただ、外交交渉になれば、政府がそれなりに後押しすることは考えられると思う」と述べ、外交交渉になれば実現に向けて後押しする考えを示しました。

17日、宮城県南三陸町を訪れていた中国の程永華駐日大使は、取材に対し、仙台市からパンダの貸与を要請されたことを認めたうえで、「被災地を勇気づけるためにも前向きに検討したい。被災地の皆さんの感情を考えれば実現したいと個人的に考えている」と述べました。