旧浦安市川市民病院で03年に出生した女児が、分娩(ぶんべん)時に重い障害を負った事故を巡って起きた訴訟について、浦安市は17日、東京高裁(三輪和雄裁判長)で和解が成立したことを明らかにした。市が女児側に計1000万円を賠償する内容。
同市によると、女児は03年1月に同病院で出生したが、脳性まひによって重度障害を負った。両親は、医師らが胎児の心拍数などがわかる装置を準備せず、帝王切開への切り替えを怠ったなどと病院側の過失を訴えていた。女児は自力歩行できず、食事や排せつなども介助が必要という。
昨年10月の1審・東京地裁判決は女児側の請求を退けたが、控訴審で三輪裁判長は8月、和解を勧告していた。
同病院は、浦安市市川市病院組合が運営していたが、09年に民営化され、訴訟は浦安市が引き継いでいた。【野口由紀】
毎日新聞 2011年10月18日 地方版