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鉄棒落下:小1女児、12針縫うけが 学校、救急車呼ばず--取手・稲小 /茨城

 取手市稲の市立稲小学校(小池義寿校長)で、1年生の女子児童(6)が高鉄棒から落下し、あごを12針縫う大けがをしていたことが17日、分かった。関係者によると、学校側はその際、救急車を呼ばずに母親(47)を学校に呼んだ上、教諭を同行させず、母親の車で市内の病院に行かせたという。保護者にとって「安全な場所」であるべき学校の危機意識が欠如した対応に、教育関係者から「常識がない」と非難の声が上がっている。

 同小の事故報告書などによると、11日の昼休みに、児童3人から鉄棒で遊びたいと頼まれた非常勤男性講師(32)が、同小校庭の高鉄棒(高さ1・88メートル、幅1・6メートル)に乗せたところ、この女子児童が前回りをした後に手が離れ、うつぶせの状態で地面に落下したという。講師は女児を鉄棒に乗せた際、手で支える「ヘルプ」という動作をせず、落下後、女児を保健室に連れて行き、包帯を巻き母親に連絡。母親が駆け付けたところ、児童は保健室で寝ているのではなく、校庭の石段の上に座り、おびえていたという。

 市教委によると、高鉄棒は原則として低学年の利用を禁じ、利用する際は教員の立ち会いを義務付けている。同小は市教委に事故当日は報告せず、翌日になって報告していた。

 この問題で貫井徹市議(64)は17日、藤井信吾市長と忍田暢男教育長に対し、「今後このような無責任な校内事故絶滅のために、早急な対処・対策を強く求める」などとする要望書を提出した。

 母親は「治療を受けたのは事故から1時間半後。救急車を呼んで誠実に対処してほしかった。二度とこうしたことがないよう望みます」と涙ながらに訴えた。小池校長は「初期対応に問題があった。おわびします。一日も早い完治と安全管理を徹底します」と謝罪した。【中野秀喜】

毎日新聞 2011年10月18日 地方版

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