大阪・梅田「最後の億ション」が成約ラッシュに沸く
「経営者様でございますか?」
予約しようと新聞広告のフリーダイヤルに電話する。「ご職業をおうかがいしてよろしいですか?」と聞かれたので「自営です」と答えると、「ご経営をされておられるのですね」。超リッチ層しか相手にしていないことをにおわせる。予約は電話だけでは完了しない。来場には、郵送されてきた案内状が必要という。名前を告げるとキョトンとされた。歩いてくることは「想定外」だったらしい。みると、運転手付き超高級車から降りてくる来場者もいた。
モデルルームといっても立派な鉄筋づくり。南欧風で、淡いピンク色のしゃれた外観、領事館かプチホテルのような感じだ。金色の巨大な自動扉が開くと、制服の美女が「いらっしゃいませ」と出迎えてくれた。
ロビーは吹き抜けで、巨大なシャンデリアの下、御影石のフロアに高級なソファー。マンションに同じ仕様のロビーが設けられるという。年収、予算、資金計画などを尋ねるアンケートを記入し、「うめきた」についての3D映像を見せられた。それからやっと見学へと進んだ。
ほかの見学者をチラリと見る。40代くらいの夫婦とおぼしきカップル。奥方は、一目でブランド物とわかるバッグをもっている。見るからに「重役」風の高齢の男性は一人で来ていた。「ナニワ金融道」に出てきそうなストライプスーツだった。