2006年10月号
収穫の喜び
黄金の野原の上に
広がる秋の空は
今年の収穫を集める
農夫の心と同じくらい
高く澄み渡る
しとしと降った梅雨は
流れる川水を作り
照りつく太陽が
力を添えて
秋風吹いて
香り満ち
待ち侘びた収穫の喜び
光る空 光る園
美うるわしこの地よ
栄えあれ
文:大川久美子
写真:http://www.obusuma.com/男衾村 - 復興計画
飢えを救った草の根
東萊(トンネ―プサン市内)の長官と慶尚道の観察使を経歴した趙儼(チョオム)は1963年10月に通信使として日本の対馬に到着した。趙儼は対馬で日本の農夫が今まで見たことのない植物を掘っているのを見た。彼を迎えに来た官吏にそれは何かと尋ねると、名前は「古貴為麻(コギィウィマ)」で食べられるものだと答えた。
草の根のようなものが食べられると聞いて、趙儼は農夫が仕事をしている畑から離れず、あれこれ尋ねてみた。
「それでは食糧になるということですか。」
「はい、もちろんです。生で食べられますし、焼いたり、蒸したりしても食べられます。またお餅を作ったり、穀物と混ぜてご飯を炊いたり、お粥としても食べられます。」
趙儼は凶作の年を過ごすのに良い食べ物だとはっと思った。
翌年彼は日本の本土を巡回した帰り道に再度対馬へ立ち寄り、直接その植物の味をみて栽培方法と貯蔵方法を詳しく調べあげた。特に痩せ細った土地でもよく育つと聞いて、日本の農民にお願いして種芋をもらった。
趙儼はそれを東萊と済州島で試験栽培してみたところ、栽培方法が簡単なうえ収穫量が多い為、すぐに全国に広がった。高麗時代の末に文益漸(ムンイクジョム)が木綿を伝来した時のように、国民の食糧として大いに役立った。当時の人々は「甘藷(カンショ)」と呼ばれていたこの植物に趙儼を尊敬する意を込めて「趙藷(チョジョ)」と呼んだ。この植物がまさに「サツマイモ」だ。
韓国では旧盆(陰暦8月15日)を迎える10月。米が足りなくて「サツマイモ」や「トウモロコシ」で空腹を満たしていた時代に、少ない食糧を隣人と分けながら食べたことを思い起こしながら、物質が溢れる時代に住んでいる喜びと幸福を考えてみてはどうだろうか。
特集
地球環境を考える
母なる地球に孝行を
21世紀になり、ますます深刻化する環境問題。人は地球によって育まれ、命の営みがあることを忘れてはいませんか。
環境問題をないがしろにすることは身近な家族を傷つけることと同じなのです。最近話題の映画「グエムル-漢江の怪物-」も環境問題がテーマのパニック映画でしたね。韓国では「ウェルビン」が定着していますが、個人的な段階ではなく、これからは地球規模のウェルビンが主流になります。アメリカで発祥して、最近日本で話題になっている「ロハス」もご紹介しながら、自然とともに生きるライフスタイルを提案していきます。
<自然を愛する心とアクション>
自然を愛する心は誰もが持っているはずです。でも、頭でわかっていても実践しないと何にもなりませんね。身近なところに目を向けて、実践できることから始めることを提案します。小さなことでもみんなでやれば大きな効果があるはずです。
1. 公共交通機関を利用
アイドリングストップで環境を守ろう!
●効果=大気汚染の減少、資源の節約
日本でも韓国でも月に数日間「ノーマイカーデー」を設定して、公共交通機関の利用を呼びかけています。マイカーの利用を各自が少しずつ控えるだけで、排気ガスやガソリンの消費量が抑えられます。また日本では、信号待ちの際にバスの運転手がエンジンを切って、アイドリングをしないようにしています。10分以上のアイドリングはやめましょう。
2. 買い物袋、No!
●効果=有害物質を発生させるビニールゴミの削減
韓国のスーパーではビニール袋が有料。ほとんどの人が買い物袋を持参しています。日本でも買い物袋の有料化が実現すれば、袋持参意識がますます高まるのではないでしょうか。ぜひ買い物袋持参を!!
マークごとに分けて入れればいいから簡単!
3. ゴミは分別して
●効果=資源の有効活用とゴミの削減
リサイクルできるものまで何気なくゴミとして出していませんか。詳しく見るといろんなマークがあるのがわかります。表示通りに分別して有効資源を回収場所に持参しましょう。
買い物ついでにリサイクルも
韓国:
地域、自治会ごとに分別収集
日本: スーパーマーケットや公民館の前に設置されたリサイクルボックスを利用
4. 食べ残しを作らない
●効果=ゴミの削減
韓国定食は「お膳の脚が折れるほど」におかずが並び、各自が皿や鍋から取って食べるのでどうしても食べ残しの原因に。特に、食堂の残飯廃棄は深刻なゴミ問題になっています。日本では小皿に各自が食べる量をよそる習慣があるので、分量を想定して作ることができ、食べ残しの予防ができます。両国ともに食べ残しは加工して家畜の肥料として再利用されています。
汚れ落ちもよく、肌荒れも防げます
5. 無公害の石鹸使用
●効果=水質汚染の防止
主成分が石鹸の洗剤は自然に分解されるので無公害。合成洗剤は汚れがよく落ちる反面、河川や海を汚染する原因になります。合成洗剤は水槽に一滴たらすだけで水中の魚が死んでしまうくらい強い毒性を持っています。
<詳しく見てみよう>
韓国
①蓋の部分が「鉄」、本体が「ガラス」と表示している場合は別々に分離。
②お菓子やラーメンの袋も分離。
③牛乳パックは貴重な再生紙の材料に。
①
②
③
日本
①紙製の箱とプラスティックのトレーは別々に。
②ペットボトルは蓋、本体、ラベルの3つに分離。
③日本ではマークの隣に切り開く方法まで説明。
①
②
③
<ライフスタイルの変化によって生じた環境問題>
便利になった生活環境ですが、そのためにいろいろな深刻な問題が起こっていることはご存じだと思います。大気汚染はもちろんのこと、それから発生する他の環境問題、酸性雨、温暖化、異常気象、オゾン層の破壊などはみんな私たちが生活する中で大気が汚染されることにより、発生している問題です。
●酸性雨
pH5.6以下の強い酸性の雨のことですが、車の排気ガスや工場の排気ガスで増えた硫黄酸化物や窒素酸化物、塩化水素が、大気中の水や酸素と反応して硫黄や硝酸、塩酸などの強酸を作ります。これが雨に含まれて強い酸性の雨になるのです。欧州、北米を中心に森林を枯らし、ドイツでは黒い森と呼ばれ、最近、酸性雨の被害を受けている中国では空中鬼と呼ばれています。その他、湖沼を酸性化して魚類の生育を脅かしたり、土壌に有害なアルミニウムイオンを溶け出させたりします。また、水道水を酸化し、飲料できなくする可能性もあります。
●温暖化
生物の生存に適した気温に保つのに必要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、フロンなど)が、車の排気ガスなどにより大気中に放出される量が増え、濃度が濃くなって温室効果が高まることにより、地球全体の平均気温が上昇することです。
●異常気象
この地球規模の温暖化のため、世界のあちこちで異常気象現象が起こっています。猛暑、冷夏、異常寒波、暖冬、豪雨、豪雪、長雨、異常少雨などにより、生命を脅かされるのはもとより、農業への被害を始めとして生活に深刻な影響をもたらしています。
●オゾン層の破壊
地球と宇宙の境を成す、地上10―60キロにある成層圏の中にあるオゾン層は、宇宙から届く有害な紫外線を吸収して、生物を守っています。紫外線を強く受けると皮膚ガンや白内障になったり、また、プランクトンにも致命的な打撃を与えます。オゾン層の破壊の原因はフロンですが、これは冷蔵庫やエアコンの冷媒、電子回路などの精密部品の清浄剤、発泡剤、スプレーの噴射剤などに広く使用されています。これが大気中に放出されると成層圏で太陽からの強い紫外線を吸収して、塩素を放出し、オゾンを酸素分子に分解してしまい、オゾン層をどんどん破壊していくのです。
南極上空で4年間連続してオゾンホールが観測されており、その影響を受けて紫外線が増加しています。
★対策:
国際的なレベルで協定が行なわれ、情報交換や研究、技術開発の推進、また、排出量を規定しています。そして何よりも低公害車や低燃料車の開発と普及が急がれています。
●ごみ問題
深刻なごみ問題
2003年 YTNニュースより
撮影:イム・スグン記者
自動販売機の普及とともに、缶ジュースや缶ビールが増え、日本の場合、1年に370億本もの空き缶が産出され、その半分以上が捨てられています。ペットボトルは1年間に20億本、乾電池は25億個が捨てられています。この数字は米国と1、2位を競っており、EC12カ国の合計よりも多いのです。面積あたりで計算するとごみの発生量は日本がずばぬけて世界一なのです。
日本ではほとんどのごみを焼却処理していますが、燃やす時に地球温暖化の主な原因と考えられている二酸化炭素が大量に発生し、問題となっています。
★対策案:
4R環境先進国である欧州のゴミ処理の原則で、これによってゴミを大幅削減することに成功しています。
4R:
ゴミ処理の原則
REFUSE(リフューズ)―やめる
REDUCE(リデュース)―減らす
REUSE(リユース)―再使用
RECYCLE(リサイクル)―再利用
<Key Word>
●ロハス:
LOHAS(ローハス or ロハス)とは、 Lifestyles of Health and Sustainability の頭文字をとった略語。1990年代の後半にアメリカの中西部、コロラド州ボールダー周辺で生まれた新しいビジネス・コンセプト。一言でいえば「健康と地球環境保全意識の高いライフスタイル」のこと。地球環境に負荷を掛けない視点からの経済活動とライフスタイルを実践していくのがテーマです。
●ウェルビン:
韓国では2004年ごろからはじまったライフスタイルで、英語のWell beingが語源。「健康な人生を生きる」、「幸せ・福祉・福利」をテーマに自然食品、健康食品の摂取やヨガやフィットネスなど、体にいい生活を提案するもの。
最近では個人の次元から環境問題の解決にも使われ始めており、河川の清掃や保全にもウェルビン思想を用いるようになってきています。
欧州、米国、豪州など先進国の一部では、排気ガスを抑えた水素燃料自動車を大衆化に向けて開発しています。またオゾンホールが深刻な豪州では、生活を脅かされているだけに環境保全に積極的に取り組んでいます。
環境問題と私たちの暮らしが密接につながっていて、私たちの意識や行動が良くも悪くもすることを再認識していければと思います。できることから一つずつ、続けることが大切です。一人一人が自然を愛し、愛される主人公になっていきましょう。