(cache) ＴＰＰで損しないために、先回りして米国との２国間ＦＴＡに持ち込んだ李明博大統領

2011-10-14

ＴＰＰで損しないために、先回りして米国との２国間ＦＴＡに持ち込んだ李明博大統領

♦日本がグズグズと生返事で態度を保留してきた、環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）参加の前に、韓国とアメリカがＦＴＡ（２国間自由貿易協定）を締結しました。

つまり、韓国はＴＰＰの代わりにＦＴＡを選んだのです。

まさに「窮鳥懐に入れば、猟師もこれを撃たず」の諺を実践したのです。

「米韓首脳、ＦＴＡ締結に向け緊密さ強調」

ワシントン（ＣＮＮ）引用開始　

１３日夜、ホワイトハウスで開かれた晩さん会に出席したオバマ米大統領と韓国の李明博（イ・ミョンバク）大統領は、自由貿易協定（ＦＴＡ）の意義と、両国関係の緊密さを強調した。

米上下両院は１２日、コロンビア、パナマ、韓国との自由貿易協定（ＦＴＡ）実施法案を可決している。

李大統領はＦＴＡについて「米国民に多くのきちんとした雇用をもたらすだろう」と述べ、米国内の反対派を納得させることは可能だとの見方を示した。

オバマ大統領と李大統領はこの日、首脳会談後の記者会見でもＦＴＡは両国経済に利益をもたらすだろうと語った。

オバマ大統領は「この協定は米国の輸出を１１兆ドルまで増加させ、約７万人の雇用を支えるだろう」と語るとともに「米国の輸出を倍増させるという私の目標を達成できることができるだろう」と述べた。

李大統領はＦＴＡを「韓米の１３０年にわたる韓米関係における重要な道しるべとなる歴史的成果」だと述べるとともに、韓国国会による早急な批准に自信を示した。

（引用終わり）

♦このニュースで日本の米属国新聞は恐怖におののいて、ヒステリカルにＴＰＰ早急加入キャンペーンを張り始めています。

早くアメリカ様の言うとおりにしないと、自動車が、テレビが、ゲームが、買ってもらえなくなるウ～！！！！

なにがなんでも早く、TPPに入ってご機嫌をとらなければ、えらいことになる。日本人は皆殺しにされるウ～！！！！わなわなわな！！！！ぶるぶるぶる！！！！

てな具合です。

おいら、これでも犬なんだ。わかるだろ

アメリカさまには逆らえねえわん！

Yomiuri online（引用開始）

米上下両院は１２日、米国と韓国との自由貿易協定（ＦＴＡ）実施法案を可決した。

（ニューヨーク　小谷野太郎、栗原守、植竹侯一）

ＦＴＡが発効すれば米国に輸出される韓国車にかかる２・５％の関税は５年後に撤廃される。米国で韓国勢と激しい販売競争を繰り広げる日本車メーカーが一層苦しい状況に追い込まれるのは必至だ。環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）参加の早期決断を求める声が産業界で一段と高まりそうだ。

　藤村官房長官は１３日の記者会見で、米韓ＦＴＡによる日本メーカーへの影響を「注意深く見ていく必要がある」と述べるにとどまった。しかし、米国の新車販売では、日本勢はすでに劣勢に立たされ始めている。円高・ウォン安と東日本大震災による在庫不足のダブルパンチに襲われたからだ。

　米新車市場では、５月の販売台数で、韓国・現代自動車と傘下の起亜自動車の合計シェア（市場占有率）が１０・１％と、ホンダを初めて追い抜き、トヨタ自動車に０・１ポイント差まで迫った。ホンダは９月に再逆転するまで、４か月連続で現代・起亜を下回った。

　韓国車の販売好調は「品質やデザインでも侮れない相手」（国内大手）に成長したことも背景にある。現代の主力中型乗用車「ソナタ」は、燃費性能でもトヨタの「カムリ」やホンダの「アコード」とほぼ互角だ。

　トヨタ、ホンダ、日産自動車の米国での現地生産比率は７～９割に達するが、高級車や基幹部品は日本から輸出される場合が多く、関税面で韓国にハンデを付けられる影響は深刻だ。

　米国や欧州連合（ＥＵ）など、韓国がＦＴＡや経済連携協定（ＥＰＡ）を発効・署名済みの相手国・地域との貿易額が貿易全体に占める割合は約３６％と、日本の倍だ。

　韓国との劣勢を一気に巻き返すにはＴＰＰが切り札となる。米国だけでなく、アジア太平洋の新興市場の取り込みも期待できるからだ。経済界では「外需を内需として取り込んで経済成長を考えなければ日本の将来はない。一日も早くＴＰＰ交渉に参加することが必要だ」（米倉弘昌経団連会長）との声が高まっている。

来年１月発効　韓国政府全力

　韓国政府は今後、米韓ＦＴＡの批准に必要な関連法案の早期可決に全力を挙げることになる。

　日本の経団連にあたる全国経済人連合会は１２日の声明で「今後１０年で３５万人の雇用を創出し、実質国内総生産（ＧＤＰ）を５・６％押し上げる」と強調し、「国会の決断」を求めた。

　一方、輸出企業主導の経済運営に、牛肉生産農家など農業団体の反発は強い。政府は２００４年に「自由貿易協定締結手続き規定」（大統領令）を定め、各界の事前利害調整を約束し、農業基盤整備、国産農産物の価格補償制度などの対策にも力を入れてきた。与党ハンナラ党は月内の批准、１２年１月の発効を目指す。だが、最大野党の民主党は、国会での関連法案審議について、「徹底抗戦」を表明している。（ソウル　宇恵一郎）

（2011年10月14日読売新聞）引用終わり。

♦韓国の１次産業は

矢張り韓国でも農漁業など１次産業に関わる人々は日本同様零細で、国際競争力はないので、ＦＴＡでもＴＰＰでも受ける影響は小さくはないでしょう。今回の韓国政府による自発的ＦＴＡ参加がどのような形で、農民漁民に跳ね返ってくるか予断を許さないところです。

韓国の場合、工業製品輸出を最優先し１次産業は日本と同様補助金で保護されてきましたが、日本と大きく違うところは、農業保護は国民の税金を投入して全面的に政府が行うのではなく、自動車、電器など輸出産業、財界の利益が農業分野の補助金に充てられているということです。

日本経団連の米倉会長のような「やらずぼったくりの因業体質」の人間には、想像できないシステムがあったのです。

今度の二国間協定の中身は解りませんが、少なくても元は叩き上げのビジネスマンである、李明博大統領のことですから、ＦＴＡとＴＴＰを天秤にかけ、どちらが得か、よく考えたのでしょう。それはＴＰＰのゴールド・スタンダードとＦＴＡの自由協定の違いです。

♦ＴＰＰのゴールド・スタンダードとは何か？

ウィキリークスで流出している情報によれば、日本と韓国を潰すためにＴＰＰがあるという風に伝えられています。それは間違いないでしょう。だからそうなる前に李明博大統領が動いたのだと思います。ＦＴＡは２国間協議ですから、貿易関税をその都度話し合いで決定できますが、貿易を行う中で、条件を有利に導き、自国の利益を確保する余地が残されているからです。

しかし、ＴＰＰのゴールド・スタンダードは､参加８カ国の貿易に於いては、例外なしの関税撤廃です。

商品に競争力があろうが無かろうが関税が０と言ったら０なのです。安くて大量に市場に商品を供給できる国だけが勝ち残り、競争力が劣るものは潰されます。

♦ウィキリークス米国公電「TPPで日本と韓国を潰せる」は誰の言葉か？

この文言の主は、ニュージーランド外交貿易省のマーク・シンクレアＴＰＰ首席交渉官であることが分かっています。シンクレア氏のこの発言はニュージーランドの国民向けに発せられたものであり、この言葉はニュージーランド国民を欺くものであると非難して入り人がいます。

♦農業国ニュージーランドの国民を納得させる、シンクレアの二枚舌

ニュージーランドは人口４２７万人、人口密度１Ｋ㎡あたり１６人。家畜の数は人口の１０倍といわれる国です。

しかしＴＰＰに参加するとアメリカの巨大資本が入ってきて、自国産業が圧迫されるのではないかとう懸念を持つ農民も沢山いたのでしょう。だから彼等を説得するうえで、関税障壁をもうけてなかなかニュージーランドの肉や乳製品を買ってくれない日本と韓国をターゲットに輸出攻勢をかければで競争力のない日本や韓国はあっという間に農業部門特に酪農畜産行は潰れるだろうし、その後は輸出のし放題になる、というロジックを組み立て、だから安心してＴＰＰに参加しようというメッセージを自国民に送ったのだと思われます。

しかし、シンクレアと言う人物はそれだけでなく、どうやらモンサントやＧＭのエージェントではないかと疑われる部分があります。

♦ジェーン・ケルシー教授の暴露している記事

http://www.scoop.co.nz/stories/PO1012/S00212/wikileaks-exposes-government-duplicity-on-tpp.htm

「シンクレアは米国について行くとニュージーランドの商業のためにはエルドラード（黄金境'）であると認識したと伝えられている。しかしながら、現実は異なっている。

率直に言えば、アメリカ、はニュージーランドの「遺伝子組み換え作物規制」「外国土地所有の規制」「鉱物資源の管理」「知的財産法の制限」そし「ニュージーランド医薬品管理局」（Pharmac）の規制を撤廃しようと企んでいるようだ。

2004年からの「ニュージーランドヘラルド」紙の分析さによると、米国の外交ポストは「ニュージーランドの薬品管理局」の規制を秘密裏に失くして、米英の製薬会社と共謀し、ニュージーランド人にとって手頃な値段の薬を無制限に入れるよう、政権を買収しながら働いているのだ。それがニュージーランド人の保健医療へのアクセスを機能アップすると主張している。

ウイキリークスは、米国製薬産業が「下から圧力をかきたて」キャンペーンの一部として乳がん治療薬ハーセプチン（Herceptin）と（アルツハイマー）Alzheimersの薬に関する熱狂を誘発するのを支援したことを示唆している。

米国の巨大製薬会社は各国の薬品管理局や、知的財産法をターゲットとするために、TPPを利用しようとしている、とケルシー教授は言う。

もしＴＰＰで薬品が除外されたら、アメリカはＦＴＡに持ち込み、薬の特許期限を延長し、さらに薬品価格を値上げするという取引材料も用意しているとのことだ。

２０１０年にアメリカと公式交渉に入り、ニュージーランド人の期待を管理しているのがマーク・シンクレアというネゴシエーターだ。

しかし十分ではない。

結局ニュージーランド人の主権”と、ＴＰＰの取引から明白な利益を全く見ないで、私たちの保険制度に潜在的に重大なコストがかかることなど、消費者保護法の観点に立った、交渉を続行することが必要ではないか、とケルシー教授は言っている。

♦ＴＰＰは農業問題ではないのです。例外なく、ありとあらゆる分野で無差別の規制撤廃が行われる可能性があります。アメリカは、薬品、ＧＭ作物、食品「遺伝子組み換え作物規制」「外国土地所有の規制」「鉱物資源の管理」「知的財産法の制限」そして、厚生省の薬事法の規制を撤廃までしようと企んでいるようです。

♦野田政権は恐らく、親米奴隷、霞が関のゾンビ官僚達の手のひらの上で転がされ唯々諾々とＴＰＰ参加を決めることでしょう。

　　　　だれ？　　　　

♦経団連会長・米倉某は住友化学の経営者で、モンサントとは御兄弟であり、日本のエージェントです。

インドでは、モンサントの遺伝子組み換え作物の導入に当たり、遺伝子組み換え作物の種子を買いつけたものの、莫大な特許料が払えず、農民10万人が自殺するという悲劇が起きたそうです。

なんてととだ！

ホントニ・・・！

モンサントは枯葉剤製造メーカーです。枯葉剤は有毒化学物質ダイオキシンを含み、ベトナム戦争時の被害者ベトちゃん・ドクちゃんのような子供が生まれます。遺伝子組み換え作物の影響で健康被害が顕著になってきている。

永久歯欠損児の増加。学習支援学級の児童の増加。視力の低下に農薬の影響が指摘。男性の精子の減少、不妊症。等色々です。

♦韓国の素早い対応が成功するのかどうか解りませんが、ウオンをうんと安くして、関税を取っ払えば日本の車や、テレビの３０～４０％安の価格設定ができるでしょうからアメりカの消費者には喜ばれ、飛ぶように売れるでしょう。極限まで利益を削って大量販売に徹するというのは商売の蛇道です。尻に火が付いたような倒産間際の在庫品叩き売りと言った感も免れません。