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きょうのコラム「時鐘」 2011年10月17日
列車の旅にもゴミ問題がある。駅弁の包み紙、菓子袋、ペットボトル、新聞雑誌。いつの間にか増えるようになっている
時折、回収サービスの清掃係が回って来るとホッとする。先日、山陽新幹線の中で改札に回ってきた車掌さんが、切符を確認の後に、手に提げた小さなナイロン袋を出して「ゴミはこの中へ」と促した。そのさりげない行為には感心した 後にも先にも、どの新幹線でもそんな気配りをしてくれる車掌とは巡り会わないから、個人的なサービスだったのだろう。大いに感心した。乗客の身になって本来は車掌がしなくていい仕事をする。できそうでできないことだ 山形新幹線には売り上げが普通の3倍近くというカリスマ販売員がいた。乗客のそぶりで何がほしいのかを推測する。曜日や時間によって売れる商品が違うことを知っていて積み替える。その人にしかできない工夫や努力を重ねると仕事の価値は別物になる 北陸新幹線金沢開業を控え、JR西日本が北陸地区の職員を育成のため山陽地区に派遣するという。整備方法や安全運転の他に、あのサービス精神もぜひ学んできてほしい。 |