東京電力の鼓(つづみ)紀男副社長ら同社幹部が14日、県庁を訪れ、福島第1原発事故を巡る問題について吉村美栄子知事に謝罪した。東電幹部が知事に謝罪したのは今回が初めて。
鼓副社長らの謝罪の後、吉村知事は、牛肉や観光サクランボ園に対する風評被害▽父と母子が分かれて暮らす自主避難者の生活実態--などについて説明。賠償を含めて誠実な対応をするように求めた。
また吉村知事ら県幹部は、国が8月に示した賠償対象の中間指針で、農産物と観光業の風評被害について山形県が含まれていないことを指摘。鼓副社長らは「事案ごとに話を聞きたい」と答えるにとどめた。【鈴木健太】
毎日新聞 2011年10月16日 地方版