ネットワーク対戦型ゲーム『Quake』は普通にやっても面白い。でも、LANでプレイするとすごい迫力だぞ。マニアたちが地下室や倉庫に集まって、顔をつき合わせながら対戦している。
コンパの誘いは断ろう。コンパに代わるある楽しみが、ゲームマニアたちのあいだで次第に人気を呼んでいる。
それはLANパーティーだ。筋金入りのゲームマニアたちが部屋いっぱいに集まって、LAN上で対戦している。インターネットでの対戦にありがちな、サーバーのダウンやタイミングのずれ、謎のタイムアウトなんか発生しないのだ。
人が集まるのは、ネットワークのパフォーマンスの良さだけが理由ではない。そこにはもっと……そう、根源的な理由があるのだ。
熱狂的ファンであるマイク・『テーセウス』・ペイン氏は最近、電子メールでこう書いている。「親友のケツにロケット弾を叩き込んだ瞬間に『ほーら、どうだいっ!』と飛び跳ねて初めて、マルチプレイのおもしろさがわかるというものさ」
世界中のゲーム愛好者に、そのチャンスが訪れている。『ランパーティー・コム』によると、来月にはシドニーからボルティモアまで、世界各地で100を超える公開のパーティーが予定されているという。さらに数え切れないほどのパーティーが、世界中の地下室やリビングルームで開催中だ。
大部分のパーティーは、まるで日曜午後のフットボール観戦みたいに、うち解けて落ち着いた、たまり場的な雰囲気の中で開催されはじめる。そしてたいていは、その雰囲気のまま続けられている。
だが中には、ニュージャージー州ウェストデットフォードで開催される『ニュージャージーQuake3』パーティーのように、もっと大々的なイベントに進化する集まりも少なくない。
フィラデルフィア郊外のとある町では、毎月1回週末に、グリーン・フィールズ消防団の支部が、コンピューターゲームのメッカに変身する。50人を超えるゲームファンが、自分のコンピューターとモニターを持ち寄り、ピクニック用の折りたたみテーブルをずらっと並べた上で接続する。ほとんどの参加者が、戦場で仮眠できるよう寝袋を持ってくる。
参加者は部屋代として1人35ドルずつ支払う。