韓国も、学習性無力感に溺れそうになる状況を何度も経験した。通貨危機や世界金融危機がこれに相当する。われわれの意思とは関係なく決められる米ドルの需給に、常にビクビクしなければならない韓国の立場は、まるで鎖につながれたまま電気ショックを甘受しなければならない犬のようだ。
韓国に希望があるとすれば「学習性無力感」という状況を「学習性成就感」に変えた奇跡の歴史があるという点だ。通貨危機に陥ったとき、韓国国民は国際通貨基金(IMF)による高金利・高為替レートという処方箋による残酷な構造調整に耐え抜き、金(ゴールド)を集めるキャンペーンを展開した。一方で、今回ギリシャでは、救済資金を受け取るその日にも、財政緊縮に反対するデモが相次いだ。韓国は世界金融危機の際も、どこよりも早く乗り越えたほか、危機に対応するための体制は、以前にも増して強化されている。
迫りくる危機に対し悠長に構えるのはよくないが、過敏に反応し過ぎるのも困る。市場の気まぐれな動きに左右されないためには、自らに対する自信を持たなければならない。最近国内銀行が国際金融市場でこぞってドルの確保に出ているのは、危機に備えるため避けられない側面もあるが、ややもすると伝染病の火種を持ち込む行為にもなりかねない。危機に備えるとしても、あわてず騒がず、先手先手を打つべきだ。先進国との通貨スワップ交渉をあらかじめ進め、機関投資家がより自分の役目を発揮できるよう準備すべきだろう。
近く危機的状況が訪れるかもしれない。その時われわれは「学習性成就感」でコルチゾールの分泌を抑えなければならない。危機的状況はいつか治まるもので、韓国は今回もさほど大きな傷なしに生き残った諸国の一つとして記録されることだろう。