ポート番号
インターネットやイーサネットなど、TCP/IPによるネットワーク通信では、IPアドレスに次いで「ポート番号」という重要な要素があります。IPアドレスはコンピューターを特定するためのものですが、ポート番号はサービスを特定するための番号です。*
通常、サーバーでは複数のサービス(プログラム)が動いており、それはポート番号が分けてあります。ポート番号により、同じIPアドレスのコンピューターで違ったサービスを同時に利用できるようになります。
IPアドレスが住所なら、ポート番号は窓口の名前といったところでしょうか。

例えば、サーバーが「192.168.0.1」というIPアドレスで FTP、WWW、telnet の各サービスを提供していたとします。WWWを利用(ホームページを閲覧)する場合は、ポート80にhttpプロトコルで接続します。なぜなら、ウェブの利用はポート80と決まっているからで、クライアント(ブラウザソフト)は何もしなくてもポート80にアクセスします。
普段インターネットを利用するとき、ポート番号を意識しないのは、それぞれのソフトが適切なポートへ自動的にアクセスしているためです。
自分でサーバーを立ち上げるなら、ポートの知識は不可欠なものです。
参考資料
ポート番号は、以下のように大きく3つに分かれます。
ポート番号 |
名前と目的 |
0〜1023 |
ウェルノウンポート
(だいたいプロトコルが決められている) |
1024〜49151 |
登録ポート
(アプリによって割り当てられている) |
49152〜65535 |
ダイナミック/プライベートポート
(自由に使える) |
よく利用されるポート番号とプロトコルは以下の通りです。
No. |
Protocol |
用途 |
20 |
ftp-data |
ファイル転送(データ本体) |
21 |
ftp |
ファイル転送(コントロール) |
22 |
ssh |
シェル:SSH(セキュア) |
23 |
telnet |
シェル:telnet |
25 |
smtp |
メール送受信:SMTP |
53 |
domain |
DNS |
70 |
gopher |
gopher |
80 |
http |
WWW |
110 |
pop3 |
メール受信(POP) |
119 |
nntp |
ネットニュース |
143 |
imap |
メール(IMAP) |
443 |
https |
WWW(セキュア) |
全てのポート番号の割り当ては、こちらのリストを見てください。最新版は
http://www.iana.org/assignments/port-numbers
で確認できます。
|