悔しい銀 エース内村航平、団体で日本牽引
産経新聞 10月12日(水)21時49分配信
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男子団体決勝 あん馬の演技をする内村航平=12日、東京体育館(門井聡撮影)(写真:産経新聞) |
1種目あたり3人が演技する決勝でただ1人、全6種目に出場。「チームのためになるなら何でもします。全種目出る覚悟で練習しています」。エースとしての使命感が体と心を突き動かし、演技を終えるたびに会場から歓声を浴びた。
5日の会場練習で両脚がつった。9日の予選は4種目目の鉄棒を終えてから「いつ(脚が)つってもおかしくない状態だった」。本調子からは遠い。応援に駆けつけた母の周子さんは「今回は、団体金メダルがあの子の目標だから」と無事を祈った。
予選で手をつくミスをした4種目目の跳馬は、チームプレーに徹した。「ミスは迷惑をかける」と、Dスコア(演技価値点)を予選の7.0から6.6に落として安全策を取り、美しい空中姿勢から着地を決め16.200の高得点を出した。
2004年アテネ五輪で日本が団体金メダルを獲得した瞬間はテレビで観戦した。「みんなで獲った金メダルは個人より何倍もうれしいと思う」と夢見たが、代表入りした08年北京五輪から続いた団体での“シルバーコレクター”返上は惜しくもならなかった。(榊輝朗)
■内村航平 「自分もミスをした。悔しいが、しょうがない。この日のために練習してきた。まだ試合があるので気持ちを切り替えたい。(金メダルは)来年の五輪でロンドンの地で取りたい」
■田中佑典 「本番は何があるか分からない。ちょっと悔しいが、2位でもうれしい」
■小林研也 「あん馬の落下がなければ、鉄棒の演技が変わっていたと思う。自信もあったが、何かがうまくいかなかった」
■田中和仁 「個人的には鉄棒と平行棒でチームに貢献できて良かった。最善を尽くして調整してきて仕方ない部分もあるが、銀は悔しい」
■山室光史 「自分としてはそこまでミスがあったわけではない。ただ、中国を見ていると意地でも失敗しないという気迫を感じた。日本も必死にやっているが、何かが足りなかった」
■沖口誠 「最低限できたけど、完璧ではなかった。得点が伸びずに残念。全体的に(精度を)上げていって、使ってもらえるように頑張る」
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最終更新:10月13日(木)0時24分
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