抗議行動 アジアにも広がる
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抗議行動 アジアにも広がる

10月15日 19時9分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

アメリカで続く経済格差の解消などを訴える抗議行動は、15日、アジアの国や地域にも広がり、各地で格差の拡大や富裕層への富の集中に抗議する集会やデモが行われました。

一連の集会やデモは、ニューヨークのウォール街で始まった抗議行動に賛同する人たちがインターネットを通じて全世界一斉の行動を呼びかけたことを受けて行われたものです。このうち、韓国では、ソウル市内の4か所で抗議行動が行われ、中心部のソウル駅前には労働団体のメンバーや学生などおよそ200人が集まり、「1%の富裕層だけが富を独占し、99%は苦しい生活を送っている」として経済格差の解消などを訴えていました。参加した30代の女性は「生活が苦しく、物価は上がるのに給料は上がりません。企業はもうけていても、私たちには恩恵がないと感じます」と話していました。また、台湾では、台北の中心部に労働団体の関係者や若者などおよそ500人が集まり、格差の拡大や富の集中に反対する声を上げながら、高層ビルの周りをデモ行進しました。参加者の女性は「貧富の格差はますます広がっていて、私たちはどんなに頑張って働いても家を買うこともできない」などと話していました。また、香港では、中心部の証券取引所近くに200人余りが集まり、参加した男性は「多くの貧しい人たちが、搾取されている今の社会はとても不公平だ」などと話していました。このほか、オーストラリアでは、シドニー中心部の連邦準備銀行の周辺に1000人を超える人々が集まり、格差の是正などを訴えたほか、フィリピンやインドネシアなどでも同じような集会やデモが行われましたが、これまでのところ目立った混乱は起きていません。抗議行動は、15日、ヨーロッパなど世界各国で行われることになっています。