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No37873 の記事


■37873 / )  【ヱリカ犯人説】Ep5第二の晩以降の展開は?
□投稿者/ Townmemory -(2009/12/26(Sat) 15:57:19)
http://blog.goo.ne.jp/grandmasterkey
     ひぐらしネタバレありです。

     竜騎士07さんはインタビューで、ep5の第二の晩以降は正しく解けてれば推測可能だ、とおっしゃっています。


    ただ「答え」を知っている人にとっては、第二の晩以降の展開は推測可能なはずです。

    『うみねこのく頃に散 Episode5 真相解明読本』双葉社 p108

     わたしが彼の意図する「答え」に到達してるかどうかはともかく置いといて、自分だったら第二の晩以降をどのように推測するかということを考えてみました。


     前提として、あまり賛同者のいない「古戸ヱリカ犯人説」にたちます。(この段階で読むのをやめる人が多いだろう、と推測)(←と書くことにより、このまま読み進める人が多少増えるだろうと目算)(←これが「観測が現実に影響を与える」の実例)

     古戸ヱリカ犯人説の詳細は、以下のURLの「ep5推理」の項目をごらんください。
     http://blog.goo.ne.jp/grandmasterkey/e/a5cfe5f7d2304036197da08f756ba93e


     さて、わたしは以前、こんな書き込みをしたことがあります。読んでて覚えてる人がいるかな?


    「事件の日の六軒島に、“住み込み家庭教師・鷹野三四”という登場人物がいたとしたら?」

     わたしの想像では、「この屋敷のどこかにいる誰かは殺人犯だ。自分も狙われてる」と判断した瞬間、彼女は屋敷にいる全員を皆殺しにかかるのではないかな?
     全員殺せば、その中には犯人・犯人グループがいる道理です。自分の安全が確保できれば良いわけで、べつに犯人特定の必要なんてない。
     あとは、一晩かけてゆっくりと、自分が罪に問われないようにする言い訳と、その証拠を捏造すれば良い。
     犯人の望んだ真相ではなく、彼女が捏造した真相が「真相」となるのです。ベアトリーチェはこれに異議をとなえられない……。

    「ラムダデルタはなぜベアトリーチェに強いのか」

     これとほとんど同じ発想を、古戸ヱリカは持ってるのじゃないか、というのが本稿の趣旨です。
     つまり、「古戸ヱリカ犯人説」を採る場合、ヱリカは第三の晩以降も殺人を続け、自分以外を皆殺しにして、そのあと、自分につごうのいい証拠をゆっくりと作り上げて、警察に保護を求めるのだろう、という考えです。


     ep5のなかに、すごく気になる地の文があるのです。夏妃がクローゼットの中にもぐり込みに行く直前の客間のシーンです。


     ………今さらではあるが、いや、いつものことか。
     例によって、警察への電話は通じない。
     夏妃は警察が来ると言っているが、それは正しくないわけだ。
     正確には、明日、迎えの船が来てくれて、その船の無線で警察へ通報できる、が正しい。
     まぁ、どうせ、……そこまで全員が生き残ることを許しはしないのだが。
     …くすくす。

     この文、問題にした人いるかな?
     これ地の文なのです。つまり、だれかの思考を、地の文がトレースしているのです。
     これ、だれの思考だろう?
     あえて、だれの思考なのか、わからないようにするために、地の文にしてあるのです。


     3つほど、ポイントがあります。

     ひとつは、警察への電話が通じないことを「いつものこと」「例によって」と認識している。
     ふたつめには、「全員の生存を許さない」と認識している。
     みっつめは、この客間の場面に同席しているか、もしくはこの場面を見聞きできる立場にある。

     3つの可能性が考えられます。

    1.これはラムダデルタかベルンカステルの内面のことばである。
     彼女たちは上位世界からこの場面を見ることができる。これまでのエピソードを知っているので、電話が通じないことを知っているし、たいてい皆殺しで終わることを知っている。(この場合、全員の生存を「状況が」許さない)

    2.これは、ループ記憶を所持した「真犯人」の内面のことばである。
     ここでの「真犯人」は、ep1〜4から連続して殺人を犯してきた、一連の計画殺人の犯人のこと。電話の不通を「いつものこと」と認識するためには、古手梨花と同様のループ記憶を所持している必要がある。この人物は、客間に同席している誰かであるか、もしくは盗聴器などで状況を盗み聞きしている。
     この人物は当然、全員殺害の意図を持っているし、屋敷消滅に至るメカニズムを知っている蓋然性が高い。

     以上の2つが、ふつうに考えられる可能性なのですが、ここであえて、恣意的に、3つめの可能性を提示してみたいのです。

    3.これは古戸ヱリカの内面のことばである。
     古戸ヱリカはこの場面に同席している。
     古戸ヱリカはいくつもの事件に遭遇してきた「探偵」であり、また熱心なミステリー読者である。よって、クローズドサークルで電話が不通になるという「パターン」を「例によって」と認識できる。
     そして彼女は、このあとも殺人を続け、自分ひとりになるまで殺し続けるつもりである……。


     古戸ヱリカはep5になって初めて登場してきたのですから、ep1〜4の犯人ではない、と推測できます(ヱリカ=人間ベアト説もあるけどね)。
     ep1〜4までの本来の犯人が用意した「深夜24時の爆弾」(推定・もしくはそれに類する天災)の存在までは、いかにヱリカでもさすがに察知しようがないはずです。
     よって、ヱリカ説の場合、爆弾が爆発するから誰も生存できないよ、という発言では、ありえない。

     ならば、「全員が生き残ることを許しはしない」という発言は、そのままの意味。「私が殺すから」という意味に、しぜんになってきます。


     では、なぜ古戸ヱリカは、島の人間を皆殺しにしたいのか。どうしてそうしなければならないのかという疑問が生じます。
     それはこうじゃないかな。
    「警察の専門的な調査が行われれば、夏妃が犯人でないことがあっさりわかってしまうから」

     夏妃が逮捕されて、警察の尋問を受け、現場検証がおこなわれる。
     夏妃はもちろん犯行を否認します。
     警察は、
    「こんな針を通すような犯行、できっこない」
     という結論にたどりつきそうに思うのです。
     たまたまがいくつも積み重ならないかぎり、あんな殺人は成り立たないのです。ゲストハウスを通行できた、偶然の1時間とか。あらかじめクローゼットに隠れていたその部屋が、たまたま秀吉の休息部屋としてあてがわれるとかね。

    「熊沢の部屋の封印は、ヱリカが確認するより前に、熊沢自身がドアを開けることによって破られていた」ことも、明らかになるでしょう。(→ 「ep5初期推理その4・第一の晩」
     これが明らかになるだけで、「夏妃は犯行可能な唯一の人間だ」という前提が、破れます。

     ついでに、わたしは、「ゲストハウスのすべての窓に封印をした」というのを、疑っています。
     誰にも見つからずに、そんなこと、可能?
     ヱリカがそう主張してるだけじゃないかな。
     だとしたら、警察が来たら、そのウソはあっさりわかってしまいます。いや、警察が来るまでもなく、ちょっとばかし時間が経てば、誰かが「封印ってのは、どんなものだろう」と確かめる可能性があります。

     そういった事態になったら、格好よく犯人を告発した名探偵の威光が、だいなしです。
     推理が外れてたってことですものね。むしろ冤罪をつくっている。
     名探偵転じて、へぼ探偵。
     それは、ヱリカが断じて避けねばならないことです。

     そのための唯一の方法は、よけいな証言をしそうな人間を、ひとり残らず殺すこと。
     そして自分が、「唯一の生存者」となること。
     そして自分好みの「物語」を編んで、捏造した証拠といっしょに警察に提示すること。

     そこまでキチッとやっていたら、ヱリカは仮の魔女認定じゃなくて、正式の魔女認定がなされてたんじゃないかなー、という感じも、少しします。


     具体的に、どういう犯行になっていくかというのは、わりに簡単なんです。
     というか、誰を犯人に想定するとしても、かなり似た感じになるんじゃないかな。

     まず、場の状況が、「夏妃が犯人だ」という流れになっていますから、どこかに夏妃を閉じこめておこう、という話になりそうです。
     たとえばボイラー室に夏妃をほうりこんで、ふたつの扉のノブを外側から紐でグルグルにくくってしまえば、即席の牢屋のできあがりです。園芸倉庫でも良いですね。
     戦人が「自分犯人説」をとなえて、ふたつの犯人説が両立するのならば、戦人も閉じこめ対象です。

     犯人候補を閉じこめてしまえば、みんな安心して、油断します。各自の部屋にひきとって休息を取ろう、とかいった行動も、平気でおこなうようになります。
     そんなふうに各個が孤立したところを、ひとりひとり殺していくだけです。

     念のため、「あなたが犯人でないことは実はわかってました、助けに来ました」なんて調子のいいことを言って、夏妃を別室にかくまっておく、といった布石を打ってもいい。つまり、「夏妃が逃走して、殺人の続きを始めた」という状況をつくっておくわけですね。
     夏妃には、自殺に見えるようなかたちで死んでいただきます。脅して自白書を書かせても良い。日本の警察は自白に弱いですからね。


     以上が、「古戸ヱリカ犯人説」にもとづいた場合の、第二の晩以降の展開再現図でした。
     良かったら、みなさんも、それぞれの推理に基づいて、「第二の晩以降の再現」をしてみたらどうでしょう。けっこうやってみたらおもしろいです。ep6で結果が出ちゃう可能性があるから、今のうちかもですよ。





    ●以下、我田引水なフカシ
     ep5に実装された「Land of…」の大ネタって、「ほとんどの人が狂言説にたどり着くように誘導する」なんじゃないかな……と勝手なことを言ってみる。ぼそり。
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