10月15日のニュース
原発事故直後の解析資料公開(10月15日 4:20更新)
東京電力福島第一原子力発電所の事故直後に国から依頼を受けて研究機関が解析した資料が公開され、核燃料が溶け落ちるメルトダウンが起きた場合、原子炉を覆う格納容器の底をどこまで侵食するかなど深刻な事態が検証されていたことが分かりました。
公開されたのは、独立行政法人の「原子力安全基盤機構」が、福島第一原発の事故直後の3月15日から7月11日までに経済産業省の原子力安全・保安院から依頼を受けて解析した資料39件です。
資料は、事故の進展状況の予測や避難範囲が妥当なのかの検証のほか、再臨界など深刻な事態が起きる可能性についての解析結果が記されています。
このうち3月25日に作成された資料は、原子炉の冷却ができなくなってメルトダウンが起きたときに、溶け落ちた核燃料が原子炉を覆う格納容器の底にある厚いコンクリートをどの程度侵食するかを解析しています。
解析では、溶け出した燃料が落下する速度を変えて検討され、結論としてコンクリートの侵食は生じないと推定されています。
原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「資料を整理していくなかで、公表の必要があると判断した。これまでの検討で参考程度にしたものやベースになったものもある」と話しています。
これらの資料は「原子力安全基盤機構」のホームページに公開され、アドレスはhttp://www.jnes.go.jp/です。
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