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【滋賀】

天台宗3高僧の絵、初展示 大津市歴史博物館で50年ぶり収蔵確認

収蔵庫で発見され、初公開されている「天台大師・伝教大師・慈覚大師像」=大津市歴史博物館提供

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 天台宗の最重要人物3人が描かれ、約50年前に確認後、今春まで所在不明だった掛け軸画「絹本著色(けんぽんちゃくしょく)天台大師・伝教大師・慈覚大師像」の初公開が、12日から大津市歴史博物館で始まった。3人の高僧が描かれた絵画は他に例がない貴重な作品という。

 描かれているのは、中国高僧で天台宗の開祖「天台大師智ぎ」(画の上)、日本に天台宗を持ち込み比叡山延暦寺を開いた「伝教大師最澄」(同左下)、天台密教の礎を築いた第三代天台座主「慈覚大師円仁」(同右下)の3人。縦152センチ、横79・5センチで、鎌倉〜南北朝時代(14世紀)の作とみられ、作者は不明。

 掛け軸画は文化財保護委員会(現文化庁)の調査で1963年に存在が確認されたが、その後は研究者の間では所在不明となった。その間、延暦寺西塔系の寺の間を行き来したとみられる。

 1993年に寺から寄託されて非公開のままだった収蔵品を、今年4月に同館が調べたところ、所在不明の同画と分かった。学芸員も「まさか自分たちの収蔵庫にあるとは」と驚いた様子だった。

 展示は、大津市歴史博物館で27日まで。その後、11月1〜27日には甲賀市の「MIHO MUSEUM」で展示される。両館では同期間中に「神仏います近江」の特別展も開催する。 (滝田健司)

 

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