倖田來未バストの谷間も台なし〜ベトナム熱狂ライブの“ＫＹ”議員

　民間文化交流の意義はいいが、“ＫＹ感”があった！？

　「第２回日越友好音楽祭」（９日、ベトナム・ハノイ）を見た。ベトナム日本特別大使を務める杉良太郎（６７）が提唱し、３年ぶりとなった今回は杉の意思に賛同したＥＸＩＬＥ、倖田來未、ＡＫＢ４８、Ｗ−ｉｎｄｓ．、ＡＡＡ、伍代夏子（４９）らが名を連ねて、ベトナムからも国民的歌手ホ・クィン・フォンらが競演した。

　ところが…。最前列中央に陣取った日越友好議員連盟会長の武部勤衆議院議員（自民党）、東順治衆議院議員（公明党）らにベトナムからホアン・トゥアン・アイン文化スポーツ観光相らの幹部たち…。“両国ＶＩＰ”ゾーンがムードをぶち壊す。

　オープンニングで登場したＡＫＢ４８は、「フライング・ゲット」、「ｅｖｅｒｄａｙ，カチューシャ」をノリ良く熱唱、６００人と満員のオペラハウスは叫声に包まれたが、最前列の特等席だけはお行儀よく？　座ったままの異空間…。偉い人への配慮も理解できるが、これでは“ノリ舞台”が台無しである。

　「シャイン・ア・ライト」（マーティン・スコセッシ監督）という映画がある。ＮＹビーコン・シアターでのローリング・ストーンズのＬＩＶＥ模様を撮ったもの。クリントン元大統領らＶＩＰたちはバルコニー席で、あくまでも雰囲気を壊さず鑑賞。ステージ付近は熱狂ファンで埋められ抜群の臨場感を創っていた。スコセッシ流の粋が、欠けていたのが残念である。

　もっとも、Ｊポップ未開の地・ベトナムでの開催は意義がある。当地のテレビでは韓国、台湾音楽シーンが席巻。「音楽番組を見たら、日本の曲が一曲もなかったのが寂しかった…」と話した倖田は胸の谷間を強調させたセクシー衣装を披露、「放送コードぎりぎり？　杉さんに許可をいただきました。エロかっこよくできました」と満足そうだった。

　ＡＫＢはジャカルタ、台湾で姉妹ユニットを結成するなどアジア戦略を強化中だが、高橋みなみ（２０）は「ベトナムはかわいい子が多い。秋元（康）先生にチーム結成を聞いておきます」と。ベトナム全土に生放送された今回の音楽祭。これを機に日本音楽がベトナムに普及することを祈りたい…。（産経新聞特別記者　清水満）

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