自宅で長男(当時2歳)の口の中にパンを押し込み、窒息死させたなどとして重過失致死罪などに問われた町田市の無職、名取理枝被告(28)に対し、地裁立川支部(福崎伸一郎裁判長)は12日、懲役3年(求刑・懲役5年)を言い渡した。
判決によると、名取被告は4月7日午後5時半ごろ、自宅でパン片5個を長男の口の中に連続して押し込んで窒息させ、低酸素脳症で死亡させた。長男は未熟児で生まれ、育児に悩んでいた名取被告は出産直後から虐待を繰り返していた。
福崎裁判長は「成長が遅い長男にパン片を連続して押し込んだ。過失の程度は相当に大きい」と指摘。一方で「被告は適切な相談相手もいなかった。夫は適切な措置をとらず、(虐待を把握していた)保健所などの対応にも問題があった」と述べた。【中川聡子】
〔都内版〕
毎日新聞 2011年10月13日 地方版