宮城県気仙沼市では、東日本大震災で職を失った漁師たちが、網を編む技術を生かしてあるものをつくり人気を呼んでいます。
気仙沼市の避難所となっている寺です。人気のものとは「ハンモック」です。避難生活をおくっている漁師たちが、漁で用いるロープを使い丁寧につくりました。
「この船がすべてだからね。それで今まで生活してきたから」(漁師・紺野幸一さん)
陸にあがった自分の船を見つめる紺野幸一さん。30年にわたり刺し網漁をしてきましたが、職を失いました。
ハンモックづくりのきっかけは、紺野さんが退屈しのぎにロープを編んでいたところ、ボランティアからハンモックをつくってみないかと提案されたことでした。試しにつくったところ評判となり、商品化を決意しました。漁師仲間も誘い、先月から作業に取り組んでいます。1つ1万円ですが、生産が追いつかないほどの人気です。
「(Q.ハンモックづくりはどのような気持ちで取り組んでいるのですか?)海に関連した仕事をしていると気が紛れますから、それで生活をつないで早く海に戻りたいです」(漁師・紺野幸一さん)
こちらの漁師たちは、身につけた技術を生かし、海に戻る希望を持ち続けています。(23日11:44)