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【社会】

サインレス悪用 「1万円以下、検知ない」

 クレジットカードでの買い物時に、署名なしで決済できる「サインレス」の仕組みを悪用した偽造カード事件で、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊と野方署が逮捕した犯行グループが調べに「(サインレスは)少額決済のため、カード会社の不正を検知するシステムにかからないと思ったのでやった」と供述していることが、同隊への取材で分かった。

 同隊は十二日、不正作出支払い用カード電磁的記録供用などの疑いで、グループの主犯格で埼玉県戸田市、自称不動産業上野靖夫容疑者(59)と東京都江東区のディスカウント店「大黒屋 東砂店」店長日高直哉容疑者(53)、買い子の二十〜四十代の男ら計六人を逮捕したと発表した。六人とも容疑を認めているという。

 このうち五人の逮捕容疑では、六〜八月、千葉市内の大手スーパーなどの食品売り場で、偽造カードを使ってたばこやビール計八万円相当をサインレスで購入したとされる。

 上野容疑者は「偽造カードでの一万円以下の買い物は少額で、システムにはかからないことを経験的に知っていた」と供述しているという。

 同隊によると、上野容疑者はマレーシアから電子メールを使って外国人名義のカード情報を約五百万円で購入。自宅で偽造カードを製造し、買い子に渡していた。

 同隊は、今年に入り、全国でサインレスの仕組みを悪用した偽造カード事件の被害額は計約一億円に上ると推計している。

 

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