震災からほぼ半年 「セシウムは広く薄く拡散」と報告 「世界版SPEEDI」で試算
世界版SPEEDIによる3月15日から16日のセシウム降下量の試算結果図(日本原子力研究開発機構提供)
日本原子力研究開発機構は、東京電力福島第1原発から事故で放出された放射性セシウムは風向きによって拡散方向が大きく変動し、広く薄く広がる傾向があったとの試算結果をまとめ、国の原子力委員会に6日、報告した。原子力機構は、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)よりも広域の試算ができる「世界版SPEEDI」を使って拡散状況を分析した。3月12日に1号機の原子炉建屋が水素爆発した後、原発の北東方向に拡散。2号機圧力抑制プールで爆発音がした15日から16日にかけ、南南西から時計回りに向きを変えながら関東、東北地方に広がった。25日から26日は海上から北西方向に拡散後、南東方向へ反時計回りに広がり、雨によって山形、福島、宮城の県境付近での降下量が増えた。***写真説明が不要で、写真だけ見たい場合は画面右下の【拡大写真を見る】をクリックしてみてください***