「たばこ増税」とりあえず見送り!小宮山厚労相ガックシ?

2011.10.13


愛煙家である野田首相【拡大】

 政府は13日までに、震災復興の財源に充てる臨時増税について、たばこ税の増税を見送る方向で検討に入った。野党の自民、公明両党が反対しているため、難しいと判断した。穴が空く約2兆2000億円の財源は、所得税の増税期間の延長や増税幅の拡大で対応するという。

 政府・与党は、所得、住民、法人各税に加え、たばこ税を最長10年間増税し、約11兆2000億円を賄う案を示していた。

 これに対し、葉タバコ農家を支持層に抱える自民党内では「昨年10月に過去最大の増税を実施したばかりで、影響が大きい」「被災地の福島県にたばこ農家が多い。現状を見ているのか」などと反対意見が強い。公明党も同調している。

 参院で過半数を持たない与党としては、野党の同意がなければ、税制関連法案を成立させることができないため、自公両党の主張に折れる格好だ。愛煙家である野田佳彦首相(54)も財務相時代に「オヤジ狩り」と語るなど、たばこ増税には慎重だった。

 代替財源として財務省内で検討されている所得税は、これまで納税額を4%上乗せする定率増税を10年間実施する計画だったが、期間が3年半プラスされ、税率は5−6%に引き上げられそう。

 政治評論家の浅川博忠氏は「いったん所得税を増税し、その後にたばこ税を上げる“2段階増税”という巧妙な策の可能性もある。大増税に対し、議論は紛糾するだろう」と話している。

 

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