コンピュータ

シャープMZシリーズの元祖MZ-40K(マイコン博士)とMZ-80K(プロトタイプ、ジーエイティー)の関係



MZ-2500を購入すると貰えるカード

 同梱のアンケート葉書を返送すると1年後(1986年末)にMZ-2500をホストにしたパソコン通信にアクセスしてみませんか。という案内が届きます。
入会すると必ず貰えるカードだったのか、試作したもののボツになったからショウルームで入手できた品かは不明です。

 このパソコン通信用ホストは、2ドライブ(640KB FDD)のみで運用する簡単なシステムだったので電気店などにも配置されていました。
一般的にはPC-9801にシリアル通信ボードやシリアル通信ボックスを用いた方法が主流でした。
専用の受話器付き10万円モデム(非同期300bps(baud)全二重、1200半二重)と組み合わせることで自動着信とソフトの起動を行っていました。
当時は、変調速度と転送速度が同一なのでbpsでもボーでも通じる時代です。1秒間に30文字(全角なら15文字)しか送ることができません。
 同じ電話回線を用いながらアナログモデムは最高56kbps、高周波を用いるADSLは512kbps、1.5Mbps、8Mbps、12Mbps、24Mbps、40Mbps…と
進歩していきます。20年間で伝送毒度は最高13万倍、ISDN(64kbps)なら213倍のままでした。



MZ-2500エミュレータを試用する

市販のゲームは動くようですが、シャープの純正デモソフトが途中で止まったりリセットする事が多いです。
バージョンアップも頻繁に行われていますが、動く場合と動かない場合があり一進一退を繰り返しています。
→割り込み処理エミュレートの見直し(2003年7月)で最後まで動作するようになりました。
(まだ、文字とグラフィックへ特殊な指定を行うと挙動がおかしくなりますが)

何度か掲示板でバグレポートを書き込んだところ、素早く修正されるので期待大のソフトです。

シャープ製作の店頭用デモソフトの画像を取り込んでみました。

8ビットパソコンなのに標準装備で80文字25行の漢字表示を行えたのでパソコン通信で重宝しました。
当時のPC-9801は1987年頃でも「トーフ ダラケ デ カンジ が ヨメマセン。カナ ニ シテクダサイ」
と言われた時代です。
上級者になるとシフトJISの文字化けからひらがなや数字を想像して読めたとか読めなかったとか…。
辞書ROMを装備するとFDDを動かさずに漢字変換を高速に行えたのも利点でした。
20年近く経過しましたが、スイッチング電源を含めしっかり動作します。90年代の製品は電解コンデンサ
の電解液の関係で故障が続出していますが…。


懐かしのテレスター(工学社)
「はい、こちらテレスターです」とFM音源LSIの音声合成モードでしゃべります(エミュレータでは未実装)
割り込み不具合対応バージョンからは、ノイズの中に何となく音声の間合いは聞き取れるようになりました。




上下にハードウェアスクロールします。専用LSIの表示開始アドレスを変更するだけなので超高速


MZシリーズで256色(64色)のデジタイズ画像を表示できる事は画期的でした。
MZ-2500は1985年に発売されたので、かれこれ20年になります。この女性も四十路でしょうか。
他社は4096色同時発色や1670万色任意発色を実現していましたが…。





回転している地球に何かが打ち込まれ、高速回転して破壊する。


グラフィックスコントローラの実装不具合による地球割れ(本当は上の画像と同じ球で絵柄が違うだけ)
デモソフトは基本的にはBASICで記述されていますが、高速処理やBASICコマンドでは実現できない動作を
行わせる場合は独自にバイナリコードを作成して実行させるのでバグ取りは大変かもしれません。
解析本に書かれているLSI仕様を満足させるだけで完全エミュレートが可能かどうか難しいところ。




■摩訶不思議MZ伝説

これもデモソフトから…。変な方向へはじけ飛んでいます。途中はモーフィング風アニメーションになっています。


普通の福笑いだと思えば…。


三つ目になり、あらぬ方向へ…。


5つ目、ついでに2倍ぐらい顔が腫れ上がるモーフィング付き。


突然、頭が割れて脳味噌が出て血が滴り落ちてくる


場面は変わり女性の画像。当時、FDDからこれだけの画像を読み書きするのは大変だった。


突然吸血鬼に返信する。某演歌歌手に似ている?


骸骨が中心部から徐々に現れる


カタカタとFM音源で音を出しながら、アゴがガクガク動きます。



シャープMZシリーズの元祖はMZ-40K
 
 MZシリーズで最初に発売されたのはMZ-40K、型番もパッケージの形状からも富士通の組込用ワンチップマイコンです。
まだアルゴマークがありません。
 当時、自力でくみ上げてオプションの6chセンサー(一人前に割り込みで6イベントを起動できる)や
3オクターブ弱のキーボードを拡張し、オーディオタイマーキットを待ち望んでいましたが…発売されずじまいです。
 20年後にオークションで10万円を超えるとは想像もしませんでした。
 同時期に基板上は工場で半完成品として発売していた松下のKX-33というプラスチックケースに入った半キットもありました。
 ワンボードマイコンと違い、オモチャの分野とバカにされていますが、6チャンネルのハードセンサーによる
割り込みなどは、その後のパソコンより手も足もあるMZでありました。6曲を割り込み起動できるだけですが…。
タイマーキットの仕様はTRONの家電一戸建てや松下電器のハイテク一戸建てのオートメーションに通ずる物があります。

 電気通信科学館の2F(パンの自動販売機横)にMZ-40Kを4台並べて四重奏していたのを憶えている人はいますか?
アクリル角柱の先にフォトセンサが内蔵されていて、手をかざすと3,2,1重奏になります。

 その数年後、ワンボードマイコンが表舞台に出なくなってから科学技術館に1台だけ設置されました。
お客さんが少しだけ音楽データを入力すると演奏する施設がありました。


 MZ-40K標準価格24,800円 センサーキット 2,950円 キーボード 4,850円 タイマーキット(発売予定)
 広告だとアクリル版が透明ですが、実物は濃い茶色で部品は殆ど見えません。ヒートシンクの上が
熱で少しだけ変形したのを思いだします。
 送られてくる小冊子は補数、分周、タイマ割り込みによる疑似マルチタスクの解説、終了割り込みによる音楽演奏
12平均律や1オクターブが1200セントだとかアキュムレーターに音程用の値を放り込んで割り込みまで待つ等々…
ターゲットである子供向けの解説ではありませんでした。

 幻のタイマーキットはCPUを差し替えて、キーボード端子にリレー制御ボックスと接続するものです。
この頃からオプションと近日発売の特徴はその後も続きます。
 ・仕様
  1.週単位・時間単位のプログラム設定が自由自在
  2.85個ものプログラム可能
  3.センサー連結も可能
  4.4回路制御OK。コンセント4個つき。
  5.停電などの事故で時計がずれても、デシマルポイントの点滅で知らせます。

 ・用途
  1.ビデオ・FM放送を・留守中に録音したいと時使用すれば、放送時間がぴったり合わせて「入」「切」が
    設定でき、ムダのない録音が出来ます。
  2.旅行その他で長期留守にする時に使用すれば…留守であることを感じさせないよう毎回一定期間に
    照明を「入」「切」し-ドロボウヨケに。
  3.玄関の自動照明に、接近センサー等とともに、使用すれば…一定期間の玄関照明や、玄関に接近
    するとランプがついたりします。
  4.学校や会社のチャイムに。
  5.その他、皆様の工夫次第で用途は拡大いたします。


 マイコン博士に同梱されたアンケート葉書を返送すると小冊子(VOL1)が送られてきます。VOL1で終了したようです。
最後のページをスキャンしました。Z80と書いてジーエイティーと読ませ、型番がMZ-80Kだそうです。
プロトタイプの写真だと右手前に電源スイッチがあり、アルゴマークもありません。

 
同封された記念のLSI


 チップの拡大図。SHARPの文字が見えます。
MZ-40K『マイコン博士』のCPUは富士通製です。このチップの用途は不明。
 


周囲温度に合わせて青や緑に変色します。


おなじみのアルゴマークです。



ASUS CD-S400 rev1.10のファームウェアをrev2.20へ焼き直す

CD-S400はリビジョンが古い(初期はrev1.10)と再生しにくいフォーマット(ノートン先生のCD)があるようなのでファームウェアを
書き換えることで解消されました。症状はスピンドルが不安定になる、カチカチ音が鳴りフォーカスも不安定でエラーで終了したり
再生までに時間が掛かりすぎること。 今なら書き換えプログラムでファームウェアを差し替えれば良いだろうと考えますが
なぜか書き換えプログラムもなくオンラインで書き換えを行うことができません。

NEWSで調べたところ、2つのバージョンがある場所に公開されており、どっちが正解なんだ? と書かれています。
なぜ、どっちが正解なのかを議論しないといけないのかと言えば、専用の書き換えソフトが無くロムライタを使わないと試せないからです。
この機種はEEPROM(MX26C512)にもかかわらず書き換える事ができません。もともとハード的にオンボードで書き換えが可能かどうかは不明。

s310.bin -> CD-S400 rev2.20  320より10小さい310の方がS400対応品、ファイル上のコメント通り
s320.bin -> CD-S340 rev3.20  ファイル内のコメントにはS400 2.20と書いてあるがIDE上のrevはS340 rev3.20

S310が正解です。S320にすると1世代前の製品なので最高34倍速になりますが他の動作には正常です。
手持ちにPLCCソケットが無かったので直接単線を取り付けてDIPに変換し強制的に27C512モードで焼き直しました。
10年前のたこ焼き君は 26C512に対応していないので、予めデータシートの通りに外付け回路で電圧を加えてクリアさせます。
-------------------------------------------------------------------------------------------------
Drive information
-------------------------------------------------------------------------------------------------
Host adapter          : 1
Device ID             : 0
Vendor                : ASUS
Product               : CD-S400
Firmware version      : 1.10
Buffer size           : 128 KB
Maximum read speed    : 7040 KB/sec (40 X)
Read CD-R             : yes
Read CD-RW            : yes
Read CDDA             : yes
CDDA accurate         : yes
Read R-W              : no
R-W packed            : no
C2 pointers           : yes
Speed settings        : 4-5-6-7-8-9-10-11-12-13-14-15-16-17-18-19-20-21-22-23-24-25-26-27-28 X (29倍以上が表示されない)
Read RAW mode         : yes
-------------------------------------------------------------------------------------------------
Product               : CD-S400
Firmware version      : 2.20
Maximum read speed    : 7040 KB/sec (40 X)
Speed settings        : 4-5-6-7-8-9-10-11-12-13-14-15-16-17-18-19-20-21-22-23-24-25-26-27-28
                        -29-30-31-32-33-34-35-36-37-38-39-40 X                     (29倍から40倍までも表示)
Read RAW mode         : yes
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Product               : CD-S340
Firmware version      : 3.20
Maximum read speed    : 5984 KB/sec (34 X)
Speed settings        : 4-5-6-7-8-9-10-11-12-13-14-15-16-17-18-19-20-21-22-23-24-25-26-27-28-30-31-32-33-34 X (仕様通り)
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rev1.10はSpeed settingsが28倍までしか表示されませんが、rev2.20だと40倍まで表示されます。
いまさら40倍速のCDROMを復活させても何の役にも立ちませんが…。



IBMのDFTアナライズデータを解析する

DFTはSMARTを含む表面検査を行う毎に解析したデータをFDへ書き出しますが内容が不明で気になっていましたが、期待せずに
検索していたら解析プログラム(Cのソース付き)を見つけました。既出?
SMARTの温度データは5500/表示値で摂氏に換算できたり、SCSIのread_defect_commandのようにディフェクトセクタアドレスや
SMART警告時系列ログを引き出せます。

DTLAのファームウェアを書き換えるとSpeed Fanで表示されるレベルのSMARTログ(使用時間、起動回数、最高温度等はクリアされます。



Matrox Millennium G400DH(MAX)のビデオ出力波形

 
図1 G400MAX画質調整時の自動表示カラーバー(2H)

パソコン用グラフィックボード級のコンポジットビデオ出力で
ここまで出せるとは感心。
 

 
図2 G400MAX画質調整時の自動表示カラーバー(H拡大)

カラーバー各色が田の字に正しく入っている。(トランジェントは我慢)
SCHは0度、Hシンクの立ち下がり・立ち上がり傾斜も適切
バーストのエンベロープも民生品としては十分
 


図3 G400MAX画質調整時の自動表示カラーバー(V拡大)

V帰線期間も正常。4フィールドシーケンスもキープ。
若干セットアップが上がっている(調整しきれなかった)

HV補間フィルタに関しては、少し気になる点があったような…。



MOドライブの放熱について
1999.12.27作成

 日本のみで普及しています。3.5インチは8年程前の128MBディスクでも640MBドライブで読み書き出来るのは結
構ありがたいことです(一部128MBは読み出しのみというドライブもありました)同時期にも色々なメディアが出ましたが
結局残らなかったようです。当時は128MBでも1枚5000円近かった覚えがあります。5インチは今も昔も3万円?ドラ
イブは3.5インチは安くなりすぎてメンテや修理をするならドライブを再購入する方が安かったりと逆転現象が起こっていま
す。(5インチは今でも購入価格より修理価格が安いからペイするようです)

 MOドライブで5インチと言えばS社、3.5インチと言えばF社、O社、S社が有名な所でしょうか。MOドライブの筐体
設計が悪く、5インチは背面にフィルタ付きファンから冷気を吹きつけタイプなのに、背面吐き出しにしてしまい全面にはフィ
ルタが無いのでクリーン度(クラスXX万=1立方フィートの空間にある大きさ以上の塵埃が何個有るか)が悪い環境では特に
ホコリを吸い上げてしまいます。ホコリが付くとそこにホコリが余計に溜まる悪循環が起こります。しかし熱気のかたまりであ
るMOドライブに冷気を吹き付けてどれほどの効果が出るかは難しい所です。仕方が無いので吐き出しユーザーは全面にガーゼ
でもぶら下げるぐらいしか方法が無いのでしょう。5インチは表面を冷却するだけでは無理があるようです。

 巷にあふれているF社のMOドライブのトラブル解消方法(HP)でホコリ除去ネタが流行っていますが、本来の原因は筐体
表面のみを空冷して蓋(完全にディスク挿入口を密閉する二重扉)を使用してディスクやメカには空気流(ホコリ)を入れない
ことが前提です。そのようになっていない機種をお持ちの方は、蓋を自分で作るか、ドライブ表面に空気流を作り出せるように
スリットを作るか、分解掃除(非推奨)しかありません。(勿論各部分の上限温度も守らなければなりません)
 蓋をつけて正しく使えば結構長持ちします。使用しない日はドライブをオフにしておく方が正解カモ。
 レンズクリーニングディスク(ハケがぱたぱた動くタイプか、固定ハケに対してレンズとアクチュエータが自動シークするタ
イプ)もお忘れなく。サードパーティーは規定書を正しく把握して筐体設計を行っているのでしょうか。
 フロントパネル破損の状態で使い続ければ、ディスク挿入口からも吸い上げてしまい、ドライブ内部がホコリだらけになるの
は想像に難くないでしょう。(あやふや情報としてディスクを光に透かしてみると穴だらけということがあるようです。メディ
アを破損するなんて驚きです。顕微鏡で覗くとクレーターのようになっていた)

 SCSIコマンドを直接叩くことでエラーレート情報やシーク精度なども引き出せます。(劣化のバラツキが大きい)
掃除をの前後で比較をします。ディスクを挿入すると記録レーザパワーを最適点に自動調整しています。

 薄型化されたドライブは表面を冷却するだけで十分放熱出来る設計になっているものが多いようです。最近のドライブは消費
電力が小さいので、放熱ファン不要設計(ディスク、レーザ、IC、アンプ温度の規定を守れれば)になっています。

 通気性の問題をHPで指摘されていますが、単に塵埃寿命を満足できない時にはオプションの風よけスリープを用意する必要
があるのに、手抜きか思慮不足なのも原因だと思います(しっかりした筐体メーカは蓋付きか別に対処している)、設置条件指
定書通りにしていないサードパーティーも多く異常に過熱するドライブ(メーカ失念)やディスク挿入口から吸引してしまう機
種もあります。購入するときはデザインだけではなく空気の流れもチェックするほうが良いでしょう。 

 良い例は、手持ちのI/Oデータ(640MB)のドライブです。富士通製MOドライブは放熱不要設計(低消費電力なので
塵埃を考慮してファンレスロッカ実装推奨)にも関わらず宣伝文にもあるように信頼性向上の為に背面に吐き出しファンが装着
されています。 レギュレータの放熱も兼ねていて、一番問題になる吸い込み口も、MOドライブのフロントパネルを囲むよ
うにスリットを設けて、ディスク挿入口の周囲から吸い上げることで表面を冷却出来るようになっています




パソコン通信

もう12年前になりますが、当時は300bpsのモデムか音響カプラだけでした。10万円もする
半自動ビジネスホンに1200bps半二重があったぐらいです。PC-8801TR前後の話です。
MZ-2500をホストコンピュータにして、夜中だけ草の根ネットを開いた事もあります。
何しろチャットするなら自分でホストを開いた方が良い(電話代がかからない)とんでもない時代です
 

キャッチホンの技(昔話)

草の根で(数回線)自分がキャッチホンで切られて(落ちる)もうかけ直しても掛からない場合
チャット仲間の所に横やり電話を書けて落としてから、ネットにアクセスする悪い奴がいました。
 

ピーとなったら・・・(昔話)

コレクトコールが使えた頃の話です。普通は開いての承認が必要ですが、「開いてはモデムで電子音が
ピーとなったら、そのまま切り替えてください」などという暴挙が通った時代でした。基本料金しか
かからないはずの、ホスト局に電話代請求がされるので、問題になりました。


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