先月25日の社会人ラグビー・トップイーストリーグの試合中、東日本大震災の被災地・岩手県釜石市を拠点とする釜石シーウェイブスの選手に、横河電機(東京)の選手の一人が「お前ら、震災で頭おかしくなったんちゃうか」と暴言を吐いたことが分かった。釜石は日本選手権7連覇した新日鉄釜石が01年にクラブ化したチーム。主催する関東ラグビーフットボール協会はこの選手を30日間の対外試合出場停止処分とした。
同協会によると盛岡市で開かれた試合後半20分過ぎ、両チームがスクラムの組み方を巡ってもめた際に発言したという。同協会は今月9日付で試合翌日から30日間出場停止を命じた。
横河電機広報・IR室は「大変申し訳ない。部員の再教育を徹底する」とコメント。釜石の高橋善幸ゼネラルマネジャーは「親戚を亡くしたり家を流された選手もいる」と残念がる。同協会の水谷真理事長は「被災地の皆さんにおわびしたい」と話している。
毎日新聞 2011年10月12日 東京朝刊