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【社会】

世田谷で最高2.7マイクロシーベルト 弦巻 小学校の通学路

2011年10月13日 07時22分

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 東京都世田谷区弦巻五の民家脇の区道で、毎時二・七〇七マイクロシーベルト(〇・〇〇二七〇七ミリシーベルト)の高い放射線量が測定された。世田谷区が十二日、発表した。東京電力福島第一原発事故の影響とみられ、文部科学省が福島県内の学校の校庭の安全の目安に設定した毎時一マイクロシーベルトの二・七倍に当たる。区は「通行するだけでは健康に影響はない」としているが、現場は小学校の通学路になっており、付近に幼稚園や保育園もあることから、近づかないようカラーコーンを設置した。

 現場は住宅街で、民家の敷地内の樹木が道路側に張り出す形で茂っている。敷地内に雨水の流れが集まりやすい部分があったとみられ、区は原因箇所を特定した上で除染を行う。現在、測定地点に囲いを設け、登下校時は職員らを配置し、児童らが近づかないよう指導している。

 区は今月三日に住民グループから「自分たちが測定器で測ったら高い値が出た」との情報提供を受け、同日から簡易型測定器で測定。六日に最高で毎時二・七〇七マイクロシーベルトの値を測定した。十一日に再度、高精度の測定器で測ったが、数値はほぼ同じだった。

 保坂展人区長は「専門家の意見では、その場を通行しても健康に心配はないとのことだが、近寄らないよう囲いをした。早期に低減措置をとりたい」と話した。

 区は原発事故後、保育園や学校などで放射線量を測定しているが、これまでの最高値は〇・一マイクロシーベルト程度だった。今回の結果を受け、今月下旬から区内二百五十八カ所の公園の砂場や植え込みなどで緊急調査する。

 都内の放射線量は、国の航空機モニタリング調査で、葛飾区や多摩地区山間部の一部で比較的高かったが、それ以外は低い数値だった。ただ七日に大田区の大森第四中学校の雨どいの下で毎時一・〇一マイクロシーベルトが測定されるなど、場所によっては高い値が出ている。大田区は区内の小中学校十三校の花壇などを立ち入り禁止にしている。

(東京新聞)

 

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