放射性物質:福島産米、全て出荷可能 本検査で規制値以下

2011年10月12日 13時8分 更新:10月12日 16時13分

 福島県が行っている新米の放射性物質本検査で、最後まで残っていた二本松市と三春町の検体の検査結果が12日判明し、国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を下回ったことが分かった。これで全ての同県の本検査を終了し、規制値を超える放射性セシウムが検出された例はなく、今年の作付けが認められた県内市町村からの福島産米の出荷が全て可能となった。

 東京電力福島第1原発事故を受け、政府は4月、警戒区域や計画的避難区域、緊急時避難準備区域の米の作付けを制限。その他の区域でも、土壌中の放射性セシウムが1キロ当たり5000ベクレルを超えた場合に作付け制限する措置が取られたが、該当地点はなかった。

 収穫時の検査は、予備検査と本検査の2段階。予備検査で二本松市小浜地区産の米から暫定規制値と同じ500ベクレルを9月23日に検出した。県は二本松市を重点調査区域に指定し、調査地点数を増やして本検査を行っていた。本検査で規制値を超えた地点があれば、旧市町村単位で出荷停止となる仕組みだった。【種市房子、関雄輔】

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