ザ・インタビューズ

今ウォール街のデモを筆頭に全米各地で金融業界に対する大規模な抗議デモが巻き起きていますがどう思いますか?

無論留学をするということはエクストラなお金がかかる訳で、それを負担できる家庭に生まれた私が貧しさを語るのはいささか抵抗があるものの、あえて誤解を恐れずに自分の思ったことを素直に書いてみようと思う。
まとまらない10代の稚拙な考えに批判もあるだろうが、小論文を書く上での添削のようなものだと思うので、意見をいただいたら真摯に受け止めるつもりだ。
また普段の生活では聞かれないようなことを聞いてくれる人がいる=ゆづか姫であるからこそ出会った考える機会に感謝するという意味を込めて。




デモに参加している人たちはWe are the 99 percentというスローガンの元、アメリカの失業率の高さを嘆き貧富の差の改善を求めて今回の行動を起こしている。
しかし彼らは本当にデモを起こすしかないほどに「どうしようもない貧しさのサイクル」にいるのだろうか、という疑問が私の中での第一印象だった。

we are the 99 percentのサイトを拝見したところ、
「必要である膝の手術をするか、夢である大学に行くか、どちらかを選ばなくてはいけない日が来ると両親に言われた」
「私の夫は5年間職を探していて、私の給料で6歳の息子と彼を養っている」
- We are the 99 percent.

などと書かれていましたが、おいちょっと待て、と言いたい。



私は現在カナダに留学して現地の学校でネイティブイングリッシュスピーカーであるカナダ人と同じに授業を受けながら勉強し、またそれに加えてカナダ人の一般家庭にホームステイをすることで、現地の人の価値観・暮らし・文化を肌で感じている。
慣れない環境に困難も多々あったが、英語を身につけるということは将来への道をより豊かにするべきための武器になりうると考えたからの選択であり、まだ具体的な将来の夢はないもののどこかの国の大学には行くつもりである。

一方で同世代のカナダ人の子は大学進学率20%程度で、(女の子の場合だと彼氏との同棲も含め)高校卒業後には就職という選択が大半を占めている。
就職と聞くと響きがいいが、マクドナルドやスターバックスなどでパートタイムの仕事を持つということも就職に含まれている‥いや、大多数がフルタイムジョブですらもないというのが現実だ。
彼らはそれしか選択肢がない訳ではなく、それが彼らのチョイスなのだ。
つまり日本でいうところのフリーターという位置で満足している人が多い。
更に具体例を出すならば、キリスト教の考えが根付いていることから中絶はご法度とされていて、10代・20代で子供を持つ人も多い。
また夫婦としての役割分担があり子供もいるが、入籍していないという家庭も極めて普通だ。

これで全てが上手く行っているならそれはそれで一つの文化として肯定的に見ても良い。
しかし高校卒業と同時に妊娠・彼氏と事実婚開始、しかし彼氏は他の女作って蒸発、嘆き悲しむ女の腕には生まれた赤ん坊‥なんてよくある話である。
実際にこの町のシングルマザー率は高く、シングルマザーのための日中の託児所の建設も急がれている。
(〜12歳までの子供は一人で家においといちゃダメ、という法律がある。)

そんな環境の中なんとか一人でやっていくにも、田舎であるということも手伝いなかなか仕事がない。
都会に出て働くにも都会は家賃が高い。
手に職もなく、知識もない。
どうしようもなく、途方に暮れる‥


一体何が原因なのだろうか?


一言で言えば、全て自分の浅はかな考えと選択の責任だ。
自業自得、身から出たサビなのである。
なんとかそれでやりくりをしていったとしても、子供を大学に行かせるお金なんてどこにもない。
負の連鎖が始まる。

その負の連鎖を打開するための策を打つ手段はひと通りそろっている。
例えばスカラシップ制度は日本に比べて大変充実しているし、高校の選択授業ではwood workingなど実用的な技術を身につけることができるクラスも多々ある。
しかし、それをしようとしない。
負の連鎖を嘆くばかりで、それを自らの力で食い止めようとはしない。
目の前の現実しか見ずに、そこから想像力を働かせて未来への計画を立てることをしない。


私が現在いるのはカナダであり今回の大規模デモが起こったアメリカではないものの、通じるものがあるだろう。
カナダとアメリカは陸続きであり様々な点において大変似ていることはもちろん、金融業界の揺れは国という概念を越え世界各地で見受けられる。
イタリア国債の三段階の格下げ、ギリシャの財政危機、韓国の急激なウォン安‥など。
これらの問題の解決も一筋縄ではいかず、体系的にとらえた解決策を講じることが必要である。
それにはなにが必要か。
多岐に渡る分野の知識と経験、またそれをもとにどれだけ想像力を働かせられるかという能力が必要であると私は思う。


1つの家庭の負の連鎖の解決も、国と国を跨ぐ問題の解決も、想像力を働かせることがキーワードだ。
今回のデモに参加している人たちの例を冒頭で出したが、それに対しては疑問がある。
-何故安心できる将来を提供できる貯蓄がないまま子供を産んだ?
なぜ5年間も職を探していて職が見つからない?
それぞれのターニングポイントで一歩立ち止まって考えることはなかったのだろうか。
今デモをするという行為をそれぞれの考えのもとにしているわけだが、デモを起こして政府に様々改善を求めるだけなのか?
与えられないことを嘆くばかりではあまりに説得力がなさすぎる。
それぞれ個々に事情があるという「想像力」を働かせても、疑問はまだ残る。





話は変わるが、私はこの文章を書きながら果たして本当に公開すべきかどうか迷っている。
この文章をわたしのものとして公開することによって、どんな風に人から思われるのだろうか。
考えが浅はかだと人を批判している私の考えが浅はかだと落胆する人がいるかもしれない。ゆづか姫(笑)とかいう勘違いニコ生主の中2病だと思われるかもしれない。
はたまた、ゆづか姫(笑)だけど意外といいこというじゃんなんて思ってくれるかもしれない。
可能性は無限大であり、絶対コレ!なんてことはなかなかありえない。
その中で様々なものと折り合いをつけて、公開するという行為をする。
しかしこの行為を後悔するときが来るかもしれない。
でもそれはそれで正直有りなのだ。
今後の選択をより精度の高いものにしていくための材料にしていけば良い。

今回のデモは質問者の方もおっしゃる通り、大規模なものであり世界中に広まった。
この質問に答えるために様々な記事を読むという行為を最初に行ったが、地元の新聞にもiphoneアプリの産経新聞にもBBCNEWSにも掲載されていたため、記事集めは極めて容易いタスクであった。
つまり多数の人々が行動を起こしたからこそ、私のこの意見が構築された。
また質問者の方はきっと日本人であろうと思うが、アメリカのデモが大規模だったから日本でもこの事実を知り、この質問をゆづかにした。
デモによって様々な行動の連鎖が起こっている。
そういう視点で見るのであれば、論理的にうだうだ言ってデモ参加者の方に抱く疑問とかどうでもよくて、デモ自体に意義があるといえると思う。









最後に。


「私はコレじゃなきゃイヤなのぉ!コレをするのぉ!!!」

別に自分の人生そんなんでもいいじゃないか。
だって一回しかないんだし。
ワガママやりたい放題でいいじゃん。

これらの意見をふまえて改めて言わせてもらおう、

「姫の言うことは〜〜〜〜絶対!!!!」


死ぬまで愛して下さい。




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