県内ニュース月山山頂に震災の犠牲者供養の経塚建立
2011年10月09日 21:51
完成した経塚の前で、震災犠牲者の冥福や被災地の復興を祈る山伏たち=月山山頂
出羽三山の主峰月山は古来、死者の霊が集まる場所とされている。犠牲者を供養するとともに、震災の教訓を後世に伝えようと、羽黒山伏らで実行委員会(星野文紘委員長)を組織し、5月から写経を募り始めた。海外の26カ国からも約3800枚が寄せられ、先月中旬に目標の1万枚を突破。計1万2463枚が集まり、山伏たちが勤行で一枚一枚を読み上げた。 この日朝、実行委員会のメンバーら約20人が手分けして写経を背負い、鶴岡市側の8合目を出発。午前11時ごろ山頂に到着した一行は、月山神社裏に設けられた塚に写経を埋め、建立祭を行った。澄み渡る青空の下、山伏たちが一心に祝詞を唱え、犠牲者の冥福と被災地の一日も早い復興を祈っていた。星野委員長は「犠牲者の魂が集まる場所で、供養とともに復興祈願への思いを発信していくことが重要だと思う」と経塚への思いを語っていた。
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