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【プロ野球】

巨人・藤村 人生初サヨナラ打 自力CS消滅危機救った

2011年10月12日 紙面から

サヨナラ打を放ち原監督と抱き合う藤村(右)=東京ドームで

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◆巨人4−3阪神

 CS自力進出の可能性まで消させない。前夜に2年連続のV逸が決まった巨人が同点の9回1死二塁から藤村の安打でサヨナラ勝ち。実松、古城に続く伏兵が今季3度目の球児撃ち。渡辺球団会長の大粛清予告で尻に火がついたわけではないだろうが、劇的な勝利で4位・阪神とのゲーム差を再び3に広げた。

 143キロの直球を打ち返す。左中間を抜ける。二塁に到達していた藤村が一塁ベンチを振り返ると、もう長野が抱きついていた。人生初のサヨナラ打。「こんな感じなんだなって。信じられないです」。今季が1軍初経験の22歳は童顔を真っ赤に染めた。

 自分で決める。代打を送られる不安はまったくなかった。「(打席に向かうときも)ベンチの動向も見ずに。自信がついてきたのかな」と笑う。プロ入り初の1軍からスタメン定着。戦力に加わっている自覚とプライドが“火の玉ストレート”を打ち返した。

 人気ゲーム「ファミスタ」に登場する快足キャラにちなみ、愛称は「ピノ」。開幕は2軍スタートだったが、リーグトップの28盗塁をマークしている50メートル5秒8の俊足を生かし、故障者が続出する千載一遇のチャンスを逃さなかった。

 急成長の原動力は負けず嫌いな性格だ。練習中でも、ほかの打者と評論家の会話を“盗み聞き”することがある。その貪欲な向上心と、原監督が「地に足がついている」という勝負度胸。伏兵に導かれた1勝が、引き分けでも“自力CS消滅”となる危機をひとまず救った。 (井上学)

 

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