検事が改ざん報告時の心境証言　大阪元特捜部長ら公判

　大阪地検特捜部の証拠改ざん隠蔽事件で犯人隠避罪に問われた元特捜部長大坪弘道被告（５８）と、元副部長佐賀元明被告（５０）の公判は１２日午後も大阪地裁（岩倉広修裁判長）で続き、当時大阪地検刑事部の国井弘樹検事（３６）が、前田恒彦元検事（４４）＝実刑確定＝が元副部長に改ざんを報告した際「検事を辞めてもらいたくないと思い、泣いた」と証言した。

　弁護側尋問で国井検事は、昨年１月３０日夜、前田元検事が元副部長に改ざんを伝えた後、電話を替わったが「辞職しなければならない前田元検事を思うと、気の利いたことを何も言えなかった」と述べた。