|
東日本大震災の被災者が暮らす仮設住宅団地で、震災から7カ月がたっても、自治会が組織されたところは6割にとどまることが朝日新聞の調べでわかった。孤独死が相次いだ阪神大震災の教訓から、自治体はコミュニティーづくりを勧めているが、現状では狙い通りに運んでいない。
岩手、宮城、福島の3県で仮設住宅を管理する市町村に自治会の設立状況を聞いた。福島県では地域ごとに仮設住宅に移った例が多く、組織率が9割に達した。一方、岩手、宮城両県は「近く設立」や「代表者を選出」「地域の自治会に編入」という団地を含めても5〜6割にとどまった。
三陸地方は「結い」などと呼ばれる地域コミュニティーの強さで知られるが、各地区の被災者が混在する団地では人間関係が寸断され、自治会作りが難航。自治体も苦慮している。
宮城県石巻市は当初、被災前の行政区ごとに団地を割り当てることを検討したが、「場所を自由に選びたい」という要望が強かったため、見送った。現在、市の担当者やNPOが、自治会作りの働きかけに動く。同県南三陸町でも担当者が毎晩団地を回って顔合わせ会を開く。被災者同士の自己紹介から始め、きっかけ作りをしている。